【6章】ぐうの音 ページ8
side貴方
赤髪「……事件？」
私の言葉に首を傾げる赤髪さんを見て、そういえば私が助けてもらったということしか言ってなかったと思い出した
貴「そういえば、私が助けてもらったって事しか話してなかったですね
私、6年前にとある事件に巻き込まれて
それで今探してる人に助けてもらったんですよ
その時の場所がコミス村で
結構大人数の首謀者達をその人が1人倒しちゃったんですよね
まあ、その後すぐにどっか行っちゃて『紅蓮の獅子王』に私は保護されたんですけど」
顔や姿形を覚えていないその人の背中を思い浮かべながら、私は懐かしむように笑った
赤髪「……事件…6年前…？」
貴「何か思い当たることありました、赤髪さん」
赤髪「……いや、ねーな」
何かを考えているような顔つきだった赤髪さんだったが、すぐにいつも通りのやる気のない顔に戻ってしまった
貴「で、そんな大人数を1人で倒しちゃう人ですから
今なら、それなりの地位にいると思いませんか？
団長とか、副団長とか！
上級魔法騎士なのは確実ですよねー」
考えてる赤髪さんに少しだけ首を傾げてしまったが、私はそのまま思っている事を赤髪さんに告げた
そして言葉が終わる頃には大きいため息を赤髪さんは吐いた
貴「な、なんでそんな大きいため息を？」
赤髪「だがらオマエはバカなんだよ
自分以外の事になると頭がキレるくせに
いざ自分のことになるとオマエの脳味噌は花畑になってどーゆう仕組みだよソレ」
貴「本当に口悪いですよね、赤髪さん
…てか、誰の頭が花畑ですか！！」
花畑ではないと否定したが、赤髪さんが何を言いたいのか分からないので黙って赤髪さんの言葉を待った
赤髪「まず、どうして6年前もソイツが魔法騎士団に入ってると思ってんだ」
貴「いや、魔法騎士団員のほとんどが
15歳の魔導書［グリモワール］が授与されたその年に入団試験を受けますから」
赤髪「じゃあ、オマエは何だ？
オマエ、オレに20歳って言ったよな？
15歳じゃねーのに入団試験受けてんじゃねーか」
貴「…あ」
赤髪さんの言葉に開いた口が塞がらなくなる
だがそんな私を横目に赤髪さんは話を続ける
赤髪「仮に、もしオマエの言う通りソイツがその時魔法騎士だったとする
だけど、すぐどっか行って違う魔法騎士共にオマエを保護されてるヤツが
地位に興味があるとも、ちゃんと評価されるとも思わねーな」
人差し指を私に突きつけ言い切る赤髪さんの言葉に
私はぐうの音も出なかった
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神楽 - 読んでいてとても楽しいです。早く続きが読みたい❗️ (2022年7月15日 15時) (
レス) @page16 id: cb0290e542 (このIDを非表示/違反報告)
ソラ(プロフ) - コクマさん» あ、やっぱり気付きますよね（笑）一応意図的に似せてます！書きながら早くメレオレオナ団長出てこないかなーって思ってます（笑） (2020年5月18日 14時) (レス) id: d346541665 (このIDを非表示/違反報告)
コクマ(プロフ) - 快晴の怒りってなんかメレオレオレナの灼熱腕に似てますよね (2020年5月18日 13時) (レス) id: 63a31e3fb7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ソラ | 作成日時：2020年5月17日 23時
