【6章】贈り物 ページ6
side貴方
優しく笑いかけてくる魔法帝に、私も思わず笑みが溢れてしまう
貴(この人は初めて会った時も、強く当たる私にこうして優しく笑いかけてくれたよな
まぁ、最初はその当たりが改善される事はなかったがな)
私はテーブルに置いたカップを手に取りお茶に口をつけた。昔の魔法帝の笑顔を思い出しながら
貴「それで今日は、私に『白夜の魔眼』のことを聞くだけで呼び出したんですか？」
私の言葉を肯定したが、それ以上の言葉を言わない魔法帝に『白夜の魔眼』についてはこれ以上話せないのだと悟り話を変える
ユリウス「いや、他にもあるよ
……これを君に、渡そうと思ってね」
私の話を変えるタイミングを待っていたのか、私が話を変えた瞬間に魔法帝はある物をテーブルに置いた
貴「これは、『ジャンビーヤナイフ』
もう、用意してくださったのですか！？」
魔法帝と過去の事件の事を話したのはつい最近のことのはずだ。まさか、こんな早くに用意されるなんて思わない
貴「ジャンビーヤナイフは今はもうあまり造られておりません。一体どうやって…」
ユリウス「いやー、魔法ぶらりで探してたら見つけたんだよ！
一応触ったり物を切ったりしてみたけど質に問題はないみたいだし、重さも良いくらいなんじゃないかな？」
貴「貴方自身で探してたのですか！？
そろそろ本当にマルクスさんの胃の心配をしてあげてください！！」
私のせいで、マルクスさんの頭を抱える原因を作ってしまったことに心が痛かったが
とりあえずテーブルに置かれたジャンビーヤナイフを手に持ってみる
貴(あ、すごく…懐かしい)
創成魔法でジャンビーヤナイフを創ってたが、やはり本物のナイフの方がしっくりくる
少しだけ危なくないように振り回してみるが、思った以上に手に馴染んだ
ユリウス「フフ、気に入ってくれたみたいだね」
気づかないうちに私は笑っていたらしく、その笑顔に満足するように魔法帝は私をみていた
ちょっとはしゃぎすぎてしまった自分の行動に後悔しながら、私はナイフをテーブルに置いた
貴「…あんなに嬉々としてナイフを振っておきながらでなんですが、本当に頂いても良いのですか」
ユリウス「君の為に探したんだ。もちろんだよ」
魔法帝の笑顔に頷いてナイフを鞘に収めたのち、私は腰にナイフを差した
貴「ありがとうございます、魔法帝
大切にします」
その場に立ち頭を下げる私をみて
魔法帝は満足そうに笑った
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神楽 - 読んでいてとても楽しいです。早く続きが読みたい❗️ (2022年7月15日 15時) (
レス) @page16 id: cb0290e542 (このIDを非表示/違反報告)
ソラ(プロフ) - コクマさん» あ、やっぱり気付きますよね（笑）一応意図的に似せてます！書きながら早くメレオレオナ団長出てこないかなーって思ってます（笑） (2020年5月18日 14時) (レス) id: d346541665 (このIDを非表示/違反報告)
コクマ(プロフ) - 快晴の怒りってなんかメレオレオレナの灼熱腕に似てますよね (2020年5月18日 13時) (レス) id: 63a31e3fb7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ソラ | 作成日時：2020年5月17日 23時
