【6章】三つ葉の芽 ページ20
side貴方
テレジアさんの声に微塵も反応する気がなく、ゴーシュは再び細身の男を蹴り飛ばした
その姿を見ていた可愛らしい女の子が、ゴーシュに向かって叫ぶ
というよりも、この子はどこかで見たことがあるような…ああ、ゴーシュがいつも鼻血を出している写真の妹ちゃんことマリーちゃんだ
マリー「お兄ちゃん！私は大丈夫だよ！？
傷もシスターに治してもらったから…だからもうその人を許して上げて！！」
ゴーシュ「…いやダメだ
マリーに害なす可能性のあるヤツは今の内に消す！」
妹ちゃんの声を聞いてピクリと反応を示し、蹴り飛ばすのをやめるゴーシュだが細身の男を踏みつけるその足はどかす気がないようだ
テレジア「それよりこの子達に魔力戻す方法を聞き出さないと…！！
アンタ達…なぜこんなことをしたんだい！？」
とりあえず蹴り飛ばす事をやめたゴーシュは置いといて、テレジアさんが魔力がなくなっている子供を抱き抱えながら2人に向かって叫ぶ
テレジアさんの瞳と声には、怒りも少しは含まれているがどこか諭すようなそんな優しさが溢れている
テレジア「子供達はこの国の未来そのもの…
この国を彩る三つ葉の芽なんだよ！！」
その言葉を聞いて、ゴーシュに踏まれていた細身の男の顔がどんどん歪んでいき、しまいには泣き出してしまった
「うぅぅぅ…
僕はただ友達が欲しかっただけなのに…痛いぃぃぃ
どうしたらいいの？バロ兄ちゃん」
細身の男はメソメソと泣いている
だが、バロという男は怒りに震えながらメソメソと泣く男を見つめていた。…いや、怒りに震えているのは本当にその男にだけか？
アスタ「早く魔力を戻す方法を教えろ！！」
何も答えない2人に痺れを切らしたのか、アスタは怒りに震えているバロを見据えながらそう叫ぶ
貴(……！この魔力は…！？)
怒りに震える男の違和感と子供達の魔力を戻す方法がないか考えていると、後方から感じたことのある魔力が来ることが分かる
「わぁ〜〜〜〜お♪」
声と感じた魔力に反応して、私達は一斉に振り返る
そこには空間魔法から出てくる眼鏡をかけた少女
アスタ「…！あれは__」
見知った顔だったのかアスタだけはその少女に反応している
でかい男はというと、その少女が現れた瞬間大声で叫びながら怒り狂っている
貴(なるほど…コイツの怒りの違和感はこれか…
細身くんにだけじゃなくて、なかなか助けにこない仲間に苛立っていたのか)
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神楽 - 読んでいてとても楽しいです。早く続きが読みたい❗️ (2022年7月15日 15時) (
レス) @page16 id: cb0290e542 (このIDを非表示/違反報告)
ソラ(プロフ) - コクマさん» あ、やっぱり気付きますよね（笑）一応意図的に似せてます！書きながら早くメレオレオナ団長出てこないかなーって思ってます（笑） (2020年5月18日 14時) (レス) id: d346541665 (このIDを非表示/違反報告)
コクマ(プロフ) - 快晴の怒りってなんかメレオレオレナの灼熱腕に似てますよね (2020年5月18日 13時) (レス) id: 63a31e3fb7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ソラ | 作成日時：2020年5月17日 23時
