【5章】予想にしない言葉 ページ21
side貴方
対人用笑顔を貼り付けて、この場を収めてくれるようノエルの兄に頼む。不本意だが
アスタ「おい、A!」
貴「アスタは黙ってて」
怒りが収まっていないアスタは私に食ってかかるが、こちらも自分の怒りを曲げてまで相手に頼み込んでいるので少し強めに黙るように言った
ソリド「下民ごときの言葉を聞けってか?王族の俺様に?」
コチラに魔法を向けてくる動きは今のところはないが、魔導書[グリモワール]を置いてはくれない
どこかの団長あたりが止めてくれるのがありがたいんだが…今のところは誰も来てはくれなさそうだ
貴「不躾ながら、下民としての言葉ではなく同じ『魔法騎士団員』として言葉を受け取って貰えないでしょうか
私が下民として言葉を発してしまったら、貴方方王族と言葉を交わしているだけで罪に問われてしまう可能性も出てきてしまいます
出過ぎたお願いだと存じておりますが、魔導書を収めください。お願い致します」
言葉を伝え、ノエルの兄の目を見て私はそのまま頭を下げた
後ろからアスタの「おいっ!」という言葉が聞こえたが、貴族に頭を下げるのなんかは子供のときで慣れている。今下げているのは王族だが、変わらないだろう
ソリド「……ハハ、思い出したぞ」
流石にここまですればプライドの高い相手も気を良くしてやめてくれるだろう…そう思っていたのだが、予想外の言葉が兄の言葉から出てきた
ソリド「オマエ…確かコミスとかいう村の教会で育ったらしいなぁ
つーことは、6年前に起きた集団虐殺事件の生き残りってオマエのことだよなぁ??
その時も頭下げて生き残ったのかぁ、
なぁ〜、下民んんん」
「「「「!?」」」」
貴「……」
その言葉を聞いた瞬間に心が冷たくなるのを感じる
アスタ「しゅ、集団、虐殺事件」
ノエル「その生き残りって……Aが?」
ノエルの兄の突然の言葉にその場にいる全員が驚きで目を見開いていた。アスタとノエルもそのうちの一人で、初めて聞く内容に唖然としていた
ソリド「アハハハハハハハハ
自分の仲間にも話してなかったのかよ下民の女ぁぁ
そりゃそうだよなぁ
捨て子で、下民ってだけでも恥ずかしいのに
そこに"被害者"なんて肩書き加わったら誰もオマエに近づきゃしねーもんなぁぁ
仲間なんて言ってくれるヤツなんて現れるワケないもんなぁぁ」
ゲラゲラと笑いながら私を嘲笑うノエルの兄に私の顔は変わらない
"笑顔"でただ彼を見つめた
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ソラ(プロフ) - 蘭さん» コメントありがとうございます!!面白いと言ってもらえて光栄です!!頑張って更新しますので、気ままに見ていってくださいね (2020年5月17日 16時) (レス) id: d346541665 (このIDを非表示/違反報告)
蘭 - 続き見たいです!凄い面白かったです! (2020年5月16日 20時) (レス) id: b5eb63bfb4 (このIDを非表示/違反報告)
ソラ(プロフ) - コクマさん» わぁー、ごめんなさい!言いたいのですが物語のネタバレにもなってしまうのでココでは言えないです(´;ω;`)でも、物語で明らかになるので気長に待っていてくれると嬉しいです!ごめんなさい (2020年5月16日 13時) (レス) id: d346541665 (このIDを非表示/違反報告)
コクマ(プロフ) - ベルフェゴールの能力は何ですか? (2020年5月16日 12時) (レス) id: fad2b36f68 (このIDを非表示/違反報告)
ソラ(プロフ) - 茶茶さん» ありがとうございます!!そう言っていただけると本当に嬉しいです(*^^*)更新頑張ります!! (2020年5月16日 12時) (レス) id: d346541665 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ソラ | 作成日時:2020年5月14日 16時