【4章】守る者、立ち上がる者 ページ50
side貴方
ノエルがアスタを鼓舞した瞬間に、アスタが握っていた剣が光ったようなそんな気がした
「どけ…そいつを消してやる……!」
愚直なまでのその怒りをアスタの奥にいる私たちに向けて男は言葉を吐く
やはり何度見ても、怒りの奥で何かに囚われてるような悲しい瞳だ
アスタ「そんなことさせるかぁぁ!!
オレには魔力がない…!
だけどオレには__
仲間がいる!!」
アスタが振るったその剣から、魔力の斬撃のようなものが飛び鎧だけでなく回復魔法であった『炎』も消し去ってしまう
クラウス(どういうことだ…?ヤツには魔力が無いはず)
ラック(水の魔力の残撃…これは……)
貴(…ノエルの魔力を借りた?
何なんだあの剣は__)
突然のことでその場にいた者、アスタも驚きで言葉を失っている
だが、その残撃は男に届き後ろに倒れたことでやったのだと分かる
アスタ「よくわかんねーけど…やったぜ」
フラフラと倒れた男を眺めた後でアスタは自分の異変に気がついた
ノエル「アス…タ…?」
その声で私は男からアスタへと目線を向けた時、アスタの腹部に鉱石らしきものが突き刺さっていた
貴「アスタ!!」
ユノ「アスターーー!!!」
私と黒髪くんの言葉と共にアスタは地面に倒れた
ノエル「…!ミモザ、A私はいいからアスタを」
ミモザ「わ、わかりましたわ」
ノエルの声で我に戻り、私と茶髪ちゃんはアスタに駆け寄る回復魔法をかけようとした時だった
「ダメだ…!」
倒れたと思っていた方向からくる、凄まじい魔力…怒りと憎悪…そして絶望
アスタにかけようと掲げた手を下ろし、私はまっすぐと男を見据えた
貴「…茶髪ちゃん…それとノエル
アスタをお願い…!」
立ち上がり怒りと憎悪と絶望を含んだ瞳を見つめる
「オマエみたいな甘いヤツが…オレに勝ってはダメなんだ」
アスタに言うように
自分に言い聞かせるように
男は巨大な剣をまた作り出す
貴(私の魔法は素早い魔法とは相性がいい
それを超えるほどの身体能力があると自負している
だが、やはり私は女だから
力になると、押し負けてしまう時がある
それをも凌駕する強すぎる女性を私は知っているが
あそこまで愚直に強さに執着できる気がしない
そして今立ちはだかるのは
アスタ以外破ることができなかった巨大な剣
それでも、やってやるよ)
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作者名:ソラ | 作成日時:2020年5月11日 13時