空に映る感情～ページ２～【ブラッククローバー】 (ページ49)

今日:13 hit、昨日:53 hit、合計:179,916 hit

【4章】回復魔法ページ49

side貴方

私の言葉に返事をした瞬間アスタは男の元へと駆ける
見たことのない一回り小さくなった剣を握って

男のことはアスタに任せ、私はノエルの元へと近づく

ミモザ「努力できるアナタを…私は尊敬しています
死んじゃダメですわ…！！ノエルさん…！」

必死でノエルを治そうとする茶髪ちゃんを見て、私もノエルに手をかざす

【天気回復魔法"微笑みの月時雨"】

ミモザ「えっ…貴方も回復魔法を…」

私の魔法を見て茶髪ちゃんは目を丸くする

殆どの魔導士は、攻撃系かサポート回復系に割り振れる。私はずっと攻撃主体の魔法しか使っていなかったのだからまさか回復魔法が使えるとは思わなかったのだろう

回復魔法と攻撃魔法、両方使える魔導士はそれだけで貴重なのだ

貴「まあね…。君が使える魔法が植物でよかった
私の魔法と君の魔法は相性がいい

君みたいに回復メインじゃないから、効果はたかが知れてるけどね

ノエルを助けよう」

驚いていた茶髪ちゃんは私の言葉を聞き、真剣な表情に戻り力強く頷いた

ノエルの回復を行いながらもアスタの方にも目を配る
さっきと同じように、同時にアスタとこっちに攻撃を仕掛けてくる可能性があるからだ

こっちに攻撃が飛んできた時は、今度は私がその攻撃に対応しなければならないからな

一回り小さくなった剣を振り、向かってくる小剣に対応するアスタ。さっきとは違い小剣の攻撃を全て叩き切っている

男の元に飛び込みその剣を振り下ろし鎧を砕くが、やはりあの炎のせいですぐに元どおりになってしまう

貴(やっぱしあの回復魔法をどうにかしなきゃ、アイツに止めはさせない)

回復魔法をかけながら男の隙がないかどうか様子を伺う。隙を見つけた瞬間に、自分の魔法であの炎を消すためである

ノエル「__何やってるのよバカスタ」

そんな中でポツリとアスタを鼓舞するような声が私の近くから聞こえてきた

アスタ「…！ノエル！！」

ミモザ「ノエルさん…！」

貴「ノエル…まだ傷が！」

まだ傷が塞がってないのにも関わらず、起き上がろうとするノエルを私は慌てて静止する

ノエル「…アンタは…王族の私が…認めてあげた下民よ……」

それでも構わず起き上がりながら、ノエルは真っ直ぐとアスタを見た

ノエル「あんなヤツ…さっさと倒しちゃいなさいよ…

アスタ…！！」

そんな目で鼓舞されてしまったら答えなんて一つだけだ

アスタ「おう、任せとけ」

.