【4章】予期せぬ魔手 ページ45
sideなし
他の皆と同じように宝に近づいたユノだったが、ある所から呼ばれてるような感覚に視線を向ける
その先には宝の中では少し異色な古ぼけた巻物
何故だかわからないがユノはその巻物を手に持ち中を見る
ユノ(何だ…?この文字、見た事がないな)
巻物に書かれているのは読めない文字
恐らく古代の文字だと思われるが、ユノがそれを知るはずもない
そしてユノが巻物を開いて少し経った時、その巻物が光に包まれる
ユノ(……!)
その光に驚くユノとその一同だったが、すぐに光は収まる。だが、その巻物に書かれていた文字がいつのまにか消えていた
今の光が気になりユノに近づく金色の団員達だが、ユノににもあの光はなんなのかわかっていないので首を傾げている
貴(あー、なるほどねぇ
この魔宮[ダンジョン]の一番の宝はあれだったか
雰囲気的に、あの巻物が黒髪くん呼んでるように見えたし大丈夫だよね…あの魔法帝の事だし特に問題はないな)
一連の流れを眺めていたAだけは、あの光が何なのか分かったらしく魔法帝の報告の時のことを考えていた
貴(さてと、そろそろ仕事しますかね…
魔法帝も私をこの任務に指定した理由が分からない私じゃないですよー)
入り口付近の壁にもたれていたAはようやく動く気になったのか、魔法を発動させ上空へと飛んだ
そして多分、A自身は気づいていなかったがその時に動こうと行動を起こしたのは彼女の"勘"がそうさせたのだろう
ラック「みんな、逃げ__」
ラックが何かに気づき声を上げたがもう遅く、宝物殿の扉を壊す騒音が響いた
上空を飛んでいたAはその風圧で奥にある壁へと激突した
だが、風圧で飛ばされたからこそAは男の魔法に囚われることはなかったのだ
クラウス(馬、馬鹿な…!
この短時間に…どうやって復活したというのだ!?)
男の魔法に身体を囚われ、自分の拘束魔法も解いた男に驚愕する
【炎回復魔法"不死鳥の羽衣"】
クラウス(炎魔法だと…!?
馬鹿な__魔力の属性は一人ひとつのはず…)
クラウスが驚くのも無理はない
魔導士には火・風・水・地の四大元素のいずれかの魔[マナ]が宿っている
その魔からもしくはそこから派生した属性の一種類の魔力しか使うことはできない
その法則を無視して目の前の男は二種類の魔力を所持しているのだ
そして明らかに攻撃魔法の使い手だったのにも関わらず、回復魔法を纏って…
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作者名:ソラ | 作成日時:2020年5月11日 13時