【4章】狂喜の瞳 ページ37
sideなし
二人の背中を見つめるラック
その瞳が…
ラック(どこかで気付かないようにしてた…
僕にも頼って良い仲間が出来たんだって__)
狂喜に変わる
ラック(ごめん母さん…僕は……一人じゃない)
口角を上げて笑うラック
今度のその笑みは男にだけじゃない、前にいるアスタとAにも向けている
ラック「たしかに
みんなで戦った方が楽しそうだね♪」
その瞳にもう一点の曇りもない
雷を己に纏い、ラックは真っ直ぐ前を見据えた
アスタ「おうっ！」
ノエル(…ホッ)
嬉しそうに笑うアスタと安心した表情のノエル
そしてそんなラックを見てケラケラと笑うA
貴「さてと、こっからだね
オジサン、行くよ」
四人並ぶ相手を見て流石の男も表情から笑みが消える
「マズいねどーも…
こりゃもうオジサンも本気で行くしかないね…！」
男が魔導書［グリモワール］を開き魔法を発動する
大量の煙がその場の四人を包む
【煙創成魔法"堕王の煙獄"】
四人の視界は煙しかなく、仲間を見つけ出すことはできても魔法を発動した男をその視界に捉えることはできない
「もう逃げられないよ、若者達…！」
貴「だれが相手だろーと」
アスタ「オレ達『黒の暴牛』が勝ぁぁぁぁつ！！」
.
.
アスタ「斬っても斬ってもキリがねぇぇ！」
貴「さっきの威勢はどうしたんだよ」
だがアスタの言う通り、各々が魔法で煙を飛ばしたりアスタの剣で切るが煙を払うことは出来ない
貴(ガスも充満してきてる、早めに術者を倒さなくちゃ皆漏れなく窒息死…ま、簡単にやられるつもりはないけど)
Aはガスによってクラクラしているアスタの肩を掴み、何処かへと歩いていく
ラック(魔力の感じでどこにいるかはだいたいわかるけど…大概の攻撃はおそらく避けられる
今までの戦闘から考えるとアイツは…
この煙の中でなら高速で移動できる
そして魔力の感知能力が高い
攻撃を当てるには不意を突くしかないけど…
魔力を感知されずにどうすれば…)
男の様子を伺いながら男に攻撃を当てる方法を考えるラックだが、上手く考えがまとまらないでいた
貴「ラック！！」
そんなラックにAは手に持っているものを見せびらかすように掲げた
ラック「…あっ！」
その見せてもらった者でラックの埋まらなかった最後のピースが揃い、その瞳を狂喜に染めた
貴「指揮は任せたよ、リーダー」
.
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作者名：ソラ | 作成日時：2020年5月11日 13時
