空に映る感情～ページ２～【ブラッククローバー】 (ページ4)

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【2章】少年の昔話ページ4

side貴方

そのままバネッサにソファに座らされ、酒を一緒にすることになってしまった

バネッサ「ノエルもど～お、一緒に飲まな～い」

ノエル「まだ飲めないわよ！！」

アスタ「オレ、飲んでみたいっス！」

ノエル「アンタも私と同い年でしょバカスタ」

いつも通りの騒音をBGMに私は注がれたお酒に口をつけた

アスタ「つかさ、Aは何で正義の味方になりたいんだ？？」

ノエルに怒られたからか食堂から自分用の飲み物を持ってきたアスタは私の向かいの席に座るとそう口にした

アスタ「あっ、オレは
子供ん時ユノの…あっ、ユノってのはオレの幼なじみみたいな奴な

で、そのユノの物が大人に取り上げられててさそん時オレ…カチンときちゃって向かっていったんだよ

やっぱ大人と子供だから力も強いし、そもそもオレ魔力無かったわけだしでボロボロにされちまってさ」

アスタのことを聞いた覚えはなかったわけなのだが、アスタが懐かしむように昔話をする物だから周りにいる私たちは黙ってアスタの話を聞いていた

アスタ「…そん時その大人に言われたんだよ
『この世界は魔力がが全て』って
だからさ、思ったんだ

貧民でも捨て子でも
生まれつき魔力が少なくても
オレたちでもこの世界で誰よりもすごくなれることを
証明してやろーって！

だからオレは、魔法帝になる」

アスタのそのキラキラ輝いた強い意志を秘めた瞳

貴「ああ、期待してるよアスタ」

バネッサ「カッコいいじゃない、坊や～」

コップを置いて向かいにいるアスタの頭をわしゃわしゃと撫でる

アスタ「つか、初日から思ってたけどAのその頭撫でるのってクセなのか！？

オレ、よく頭撫でられてるよーな気がする！」

その言葉とは裏腹に私の手を受け入れてるように見えるのだが…

貴「ああ、ごめんごめん。嫌だった？」

アスタ「嫌とかそういうんじゃなくて…Aの手に悪い気しないから全然いいんだけどさ…優しいし」

ちょっと恥ずかしそうに言うアスタを見てクスクス笑う。アスタの育てられた教会ではアスタとそのユノって子が一番上だったらしいし頭を撫でられたことが少ないのだろう
それに、撫でられてもイジリの延長戦だから撫でると言うよりかはもみくちゃにされたことの方が多そうだ

貴「まあ、クセっていったらクセなのかもな

私が育った教会では私が一番上だったし」

あの忌々しい大人たちではなく
いっしょに育った下のヤツらのことを思い出した

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