空に映る感情～ページ２～【ブラッククローバー】 (ページ26)

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【3章】欲しいものページ26

side貴方

魔法帝のその言葉に分かりやすくムスッとした顔を作ってやる
流石の魔法帝も苦笑いを浮かべてるが、この顔をやめてなんかやらない

ユリウス「本当は君に教えてあげたいんだけどこればっかりはね…」

これ以上は無理だと思ってむすっとした顔のままプイッと顔を背けた。自分でも子供っぽいことをしていると思うが、憧れた人の情報を知っている人が目の前にいてでも教えられないと言われたんじゃ拗ねるのも仕方ないだろ

ユリウス「そうだなぁ…一つだけ教えてあげよう」

そんな私を見てしょうがないと笑いながら、魔法帝は口を開いた

ユリウス「君の探し人は『魔法騎士団』にいるよ」

貴「へ？」

あまりの衝撃で間抜けな声を上げてしまう
だがそれほどまでの衝撃

貴「え、えぇぇぇぇ！？」

間抜けな声の次は大きな声で再度驚く

ユリウス「じゃあ、謝罪と情報以外で受け入れられるものを聞いてもいいかな？」

貴「よくもまぁ、この驚きの後でそんなこと聞けますね貴方！？
てか、マジで魔法騎士団にいるんですか？？」

ユリウス「嘘をつく必要もないからね」

ニコニコと私の反応を楽しむ魔法帝に「むぐぐ」と怒りを露わにしたいが、結構大事な情報を教えてくれたのでそんな事はできない

貴「さっきの情報も私にとってとても有益でしたから、もう何も入りません！！」

だが、もう頭の整理が落ち着かなさすぎて怒鳴りながら魔法帝との会話になってしまう

ユリウス「ダメだよ
君が欲しがっていた、あの事件を止めた魔導士の名前は教えていない訳だからね

だから欲しいもの教えてくれるかい」

有無を言わさぬその圧に今度は黙ってしまう
頑張って考えるがそう簡単に受け入れられるものなんて…

貴(欲しいものなんて…)

『うわ～、A姉キレーイ』

『誰よりも…貴族や大人の人よりも上手！
"剣舞"と乱舞"両方こんなに綺麗に踊れるのA姉だけだよ』

…昔、全てを諦める前の私が皆から褒められたもの

貴「……剣」

ユリウス「…ん？」

貴「小型の剣が欲しいです
もし、我がまま言っていいのなら『ジャンビーヤナイフ』が欲しいです」

私の言葉を聞いて満足そうに魔法帝が微笑んだ

ユリウス「コミス村は剣を使った踊りが有名な村だからね

分かった

『ジャンビーヤナイフ』が用意出来次第君にプレゼントしにいくね」

少し照れながら頷いた後、私は魔法帝の魔法オタクの餌食になるのであった