空に映る感情～ページ２～【ブラッククローバー】 (ページ3)

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【2章】報告ページ3

side貴方

ヤミ「オマエら散々だったな！！

何はともあれご苦労様、馬鹿野郎共」

団長のケラケラと笑う声を聞くとあの騒動が遠い過去のように思えてしまう。不思議である

団長の言葉に嬉しそうに返事するアスタとマグナの後ろで隠れるように欠伸をするが、べつにかったるいとか思っていない。だるいなんて思っていない

なんかアスタとバネッサさんがヒースたちのことについて話しているが普通に聞き流す

貴(というか、体内に自害用魔道具を隠し持ってたほどの連中だ…遺留品で有益な情報が出てくるなんて思えない)

私は再度こみ上げてくる欠伸を受け入れるが、今度は団長に見つかり睨まれた

ヤミ「まぁ、なんだってよし

魔法帝に活躍が認められ星一つ授与されたんだからな」

睨み付けられたかと思えばすぐにニカッと笑う団長は手に持った小さな星を高々と掲げた

マグナ「うおおおおマジっすか！！」

アスタ「星！？星って何っスか！？」

バネッサ「九つの魔法騎士団はこの星の取得数を名誉として競い合ってるのよ」

アスタ「おおっ！」

アスタがテンション上げながら聞くと、珍しくまだ酒を飲んでいないバネッサさんがその問いに答えてくれた

バネッサ「ちなみに今トップは『金色の夜明け』団の70個」

アスタ「多っ！？」

貴「あー、じゃあココは今何個なんですか？」

バネッサさんの言葉を聞いて疑問に思ったことを聞いてみたのだが、団長はフッと笑い星を壁のところに掲げた

ヤミ「よし！！これでキリよくマイナス30だ！」

キリが良くなったことを喜んでいるのかは分からないが、なぜか団長の声は嬉しそうだ

貴(つーか、マイナス30って…
そりゃあ、最低最悪の騎士団って言われますわ

…確か年に一度、魔法騎士団の星取得数を発表するイベントがあったような……なるほどね…)

この団がなぜ魔法騎士団にだけじゃなく、国民の人たちからも最低最悪と言われているのか分かってしまって顔に笑みが溢れてしまう

バネッサ「そーいえば聞いたわよ～A～」

ソッシ村の件の報告はいつのまにか終わっており、私を酒に誘う気満々のバネッサさんが私の肩に肘を乗っけた

貴「聞いたってアレですか？私の夢」

バネッサ「そーそー
ココに来たときは作った笑み浮かべちゃって頑固そうだった貴方が

正義の味方になりたいなんて…
お姉さん、応援しちゃう」

言葉だけでは馬鹿にしてるように見えるが
バネッサの優しい瞳を見たらそんな考えは思いもしない