空に映る感情～ページ２～【ブラッククローバー】 (ページ20)

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【3章】重なるページ20

sideなし

貴「私自身、今強引なことをしていると分かっていますよ

だけど、私は過去に決めてしまったのです
私が過去に思うことができなかった面白いモノ、人がいたら率先して関わっていこうと

自分の意思を持つことが出来なかった私が
初めて自分の意思で決めた事柄なんです

その私が貴方は面白いと判断してしまいました
貴方が良いと言うまで譲る気はありませんよ」

申し訳なさそうに笑ったかと思えば、いつのまにか私の表情は意思をもった瞳で笑っていた

『父さんはどうしてそんなに魔法騎士団に入りたいの？』

『オレの持てる力でオレが守れるモノがあるなら守りたいじゃねーか

だからオレは魔法騎士団に入る！
こればっかりは譲れねーな』

赤髪(…っクソ、見た目どころか歳も、性別も違うっていうのに

重なっちまったじゃねーか)

Aの言葉を聞いて黙り込んでしまう青年
少し心配になってしまったのか青年の顔を覗き込もうとしたとき

パチンっ

貴「あだっ」

青年の空いている方の手でAのおでこにデコピンをする
Aもそれを予想していなかったので思わず声をあげて痛がる。腕は離さないが

赤髪「…言っておくがな、頷かなかったらオマエ本当に離さなそうだから了承するんだ
勘違いすんじゃねーぞ」

グイッと痛がるAの顔に近づきそう言う青年だが、その瞳は先ほどよりも優しい

貴「えっ、それって…」

そんな青年の言葉と表情に驚きで目を見開いたあと、Aは嬉しそうに笑った

赤髪「あと、友達なんてクッソ恥ずかしい関係じゃねえ
知り合いだ知り合い、顔見知り程度のな」

貴「構わないですよー

あっ、まだ自己紹介がまだでしたね
Aです！」

柄にもないことをして恥ずかしがってるのか早口で言う青年にクスクスと笑いながら、Aは自己紹介をする

赤髪「知り合い程度に名乗る名なんざねーよ」

だが青年は自分の名を名乗る気はないみたいだ

貴「まあ、今回は知り合いとして認めてくれたので全然良いですよ
貴方の名前は楽しみに取っておくことにします

赤髪マスクさん」

赤髪「変なあだ名で呼ぶんじゃねえ変人馬鹿力女」

貴「赤髪さんだって変なあだ名じゃないですかー」

笑いながら会話した後、Aは青年の腕を解放する。青年は解放された手をぶらぶらした後ポツリと

赤髪「…25歳」

貴「えっ？」

赤髪「オレの歳は25歳だつってんだよ」

青年はぶっきらぼうにそう言った