空に映る感情～ページ２～【ブラッククローバー】 (ページ18)

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【3章】正論ページ18

side貴方

貴「…貴方、コミスという村を知っていますか？」

ニコリと青年に笑いかけながらも、青年の反応をしっかりと観察する
だが、一瞬考えたように眉を寄せるだけで特に目立ったものはない

赤髪「……嫌、聞いたことねえな」

考えた結果、私の村の名前は聞いたことがなかったらしくシンプルに青年はそう答えた

貴「そうですか…
お答えいただきありがとうございました
後の処理はこちらの方でやっておきますね」

少し残念だったが、知らないのであればこれ以上青年の時間を奪うのは申し訳ない

赤髪「イヤイヤ、不躾に質問してきて答えたらハイ終わりとか失礼なんじゃねーの魔法騎士様

何でンな質問してきたのかの説明するのが筋なんじゃないんですかね、常識として」

だが、青年はそう思っていなかったらしく私の質問について追及してくる

貴「申し訳ありません
私情での質問でしたのでこれ以上貴方の時間を奪っては失礼かと思いまして…

私、ある人を探しておりまして
ですが、その人の姿形、声も分からない状態なのです

でも過去に私はその人に助けてもらったことがあるので、今もどこかで人助けをしてると思ったんですよ

貴方みたいに」

ニコリと笑いながら話す私を見て、青年は真顔で私の話を聞いている

貴「ですが、貴方はコミスの村を知らないみたいなので人違いだったみたいです
本当に申し訳ございません」

しっかりと謝罪の気持ちを伝えるように深々と青年に頭を下げる
そんな私を見て青年は初めてその表情を驚きに染めた

だがその表情も一瞬で、すぐに馬鹿にする表情に戻すと投げやり気味に私に言った

赤髪「知らない奴に無闇に頭下げるなんて馬鹿なんじゃねーの

それに、もしその探してる奴がそのコミスの村知らなかったら意味ねーじゃんか
そもそも、メリットもねえのに人助けしてるような頭沸いてる奴なんざ村の名前を覚えてるかも怪しーぜ

あと、オレは人助けしてるんじゃねえ
自分たちの力を過信してる魔法騎士団を馬鹿にしてやってるだけだ」

青年の話を聞いてポカンと口を開けてしまう

貴「た、確かに」

青年の言葉に普通に納得してしまった
きっと今も人助けしてるんだろうなと思って、手っ取り早く見つけた人助けしてるこの青年を追ったわけだが、確かに私の村の名前を覚えてる確証はない

ここで初めて表情が変化した私を見て
青年は満足そうに笑った

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