空に映る感情～ページ２～【ブラッククローバー】 (ページ12)

今日:7 hit、昨日:53 hit、合計:179,910 hit

【3章】闇市ページ12

side貴方

城下町での買い物、主にバネッサさんの買い物が終了して一息ついたあと
バネッサさんが「とっておきの場所に連れて行く」と言っていたので私たち三人はバネッサさんについていく

アスタ「とっておきの場所って」

ノエル「ココ、ただの路地裏じゃ…？」

どんどん人気がない場所に連れて行かれる私たちだが、バネッサさんが角に曲がり笑顔で「コッチコッチ」と手を招いた

貴「ここって…」

バネッサ「闇市［ブラックマーケット］よ」

ただの壁だと思っていた先には秘密の市場が広がっていた

私自身もこういう場所は初めてきたので、少しキョロキョロと見渡してしまう

「………ゃー」

貴「！？」

あたりを見渡しているとどこからか声が聞こえてきた。私の間違いでなければ悲鳴のように聞こえた

他の三人にも聞こえたかと思ってそちらの方に視線をやるが、各々話をしていたら市場を回っていて気づいていないらしい

貴(違ったら違ったでここに戻ってくれば良い
……気になるし行ってみるか)

私の聞き間違いでこの三人の楽しい雰囲気を壊したくないから、私一人だけで声の元まで行くことにする

貴「バネッサさん、すみません
私、まだ買ってないもの思い出しちゃって…ちょっと城下市の方また行ってきます」

バネッサ「あら、一人で大丈夫？」

貴「問題ありません
もし、私が遅いようだったら先戻っててください」

私はそう言い残してきた道を戻る
壁を抜けた先は闇市からは見えていないはずなので魔法を発動して上空から声の聞こえた場所を目指す

貴(こういう時の私の勘は本当にアテになる)

嫌な予感がする方向へ飛んでいくと聞こえた声がさっきよりもはっきりと聞こえるようになった

「……きゃあっ！！お客様、困ります」

「ああ？お前、誰に向かってもの言ってんだ？？
お前ら国民を守ってる『魔法騎士団』様だぞ！」

次第に声は大きくなっていき近づいているのがわかる

貴(それにしても、『魔法騎士団』か…
いつになってもこういう奴らはいるもんだな)

あの時のことを思い出していたら、いつのまにかため息をついていた
魔法に先ほどよりも多く魔力を込めて、猛スピードで声の聞こえる方向に向かった

.

.

「どいつもこいつも……本当の魔法騎士団じゃねぇ」

.