【2章】忌々しい夢 ページ32
side貴方
『…誰が貴様達が住んでいる教会の金を出してると思ってる！
捨て子は黙って私たちの言うことを聞けば良いんだ！！』
『…やっぱり、捨て子ね
貴方達捨て子の面倒を見ているだけありがたく思って頂戴。後、その子たちに私たちシスターに気安く触らないように言い聞かせなさいよ』
『…なんだその態度はっ！！
誰がお前ら捨て子を拾って育てたと思っている
汚らわしい捨て子の下民がっ』
ガバッ
嫌な夢…そんな事では言い表せないくらいの忌々しい夢
勢いよく起き上がってしまったため少しばかり頭が痛い。ここ最近では見ることもなかったはずなのに……アスタに出会ったからだろうか
貴(いや、関係ない…。たまたま見てしまっただけ)
手で頭を押さえながら、落ち着くように一呼吸つく
気づかなかったが冷や汗で寝巻きが濡れている
貴(起きる前に風呂にでも入るか)
頭痛の痛さもさほど気にならなくなったため、ベッドから降り外着をもって部屋を出た
途中であったバネッサさんに風呂に入ってから広間に行くと伝え風呂場へと向かった
貴「……いるんだろ、ベルフェゴール
女の体に興味はなかったんじゃないのか」
体を洗い終わり、風呂に浸かっている途中に見知った感覚が近くにあったため声をかける
ベルフェゴール『声に出すと貴様が独り言を言っているように見られるぞ』
貴「どうせ今は、全員広間で朝食食べてるよ
心で話すと見られたくないところまであんたに見られるから嫌なんだよ」
ベルフェゴール『貴様なんぞに興味はない』
貴「ならなんで今話してるんだ」
私だって独り言を喋っている変人だと思われるのは勘弁だ。だが、あんまり話しかけてこないコイツが話している理由は気になる
ベルフェゴール『あの、五つ葉の魔導書［グリモワール］』
私の問いに少し黙った後にポツリと呟く
貴「何、アスタの魔導書に住む悪魔と話したいの
"怠惰の悪魔"と言われるベルフェゴールが珍しい」
ベルフェゴール『ぬかせ
我はあの悪魔と話したいのではない
魔導書は活動しておるのにまったく悪魔の反応がない
…久しぶりに活動して疲れたな』
その言葉を最後にベルフェゴールの感覚が消えた
私は近くに置いてある自分の魔導書を見ながらため息をつく
貴(言いたいこと言って勝手に消えやがった
まぁ、多弁な悪魔が憑いてなくて良かったけど
そもそも悪魔自体憑いてない方が良かったんだけどな)
考えた後私はまたため息をついた
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 318人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ソラ(プロフ) - コクマさん» そうですね、ベルフェゴールは怠惰を司る七つの大罪の悪魔ですね！ (2020年5月9日 21時) (
レス) id: d346541665 (このIDを非表示/違反報告)
コクマ(プロフ) - ベルフェゴールって確か七つの大罪の怠惰でしたっけ？インターネット昔調べた気がします (2020年5月9日 17時) (レス) id: 89bd0ee39f (このIDを非表示/違反報告)
ソラ(プロフ) - シルバーウルフさん» コメントありがとうございます！やっと少しずつ物語が進んできました( ；∀；) (2020年5月9日 10時) (レス) id: d346541665 (このIDを非表示/違反報告)
シルバーウルフ - 待ってました。(o・ω・o) (2020年5月8日 22時) (レス) id: 769a4deb70 (このIDを非表示/違反報告)
ソラ(プロフ) - シルバーウルフさん» はい、やっと入団決定しました(*^^*)いつもコメントくださりありがとうございます！ (2020年5月7日 19時) (レス) id: d346541665 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ソラ | 作成日時：2020年5月5日 18時
