【9章】碧の野薔薇の葛藤 ページ7
sideなし
ケラケラ笑うAと表情の読めないヤミが軽口を飛ばしあっている横で、いつも通りのクールビューティぶりを発揮しているシャーロットだったが心の中はそんなところではなかった
シャーロット(あ、あの者、団長会議で会った時もそうだったが…
ヤミとあんな楽しそうに会話を…う、羨ましすぎる)
無愛想な顔とは対照的な乙女な心を隠し持っているシャーロットの心情を近くにいる2人は察することができない
それもそうだろう
シャーロットの呪いが発動しヤミに心を奪われてきてから、彼女は誰にも悟られる事なく今現在まで至っているのだから。簡単にバレる感情ならとっくのとうに誰かしらにバレて噂くらいになってるはずだ
だが、シャーロットにはそんな噂は全くなく『男嫌い』という確かな情報しか出回っていない
つまり
心の中がいくら乙女心フィーバーだとしても、シャーロットは誰にもバレないくらいの心情を表に出さない才能があるといっていいだろう
シャーロット(ああ、メレオレオナ様に連れてこられたとはいえ山頂でヤミと2人っきりだったから彼女が来てちょっとざんね…
いや、ある意味ではヤミと上手く話すことが出来なかったから彼女が来て会話ができると思えば良かったのでは…！？
だがしかし、もう奥にはメレオレオナ様がいるわけで
ヤミの団員も来たということは何人かはここまで後もう少しなのでは…それで私とヤミが会話してる姿なんか見せるわけには…
いやいや、私とヤミは同じ魔法騎士団の団長同士だ
会話をして何の問題があるというのだ！！)
心情では中々の焦りと欲求が試行錯誤しているが、表上はそんな素振りが一切ない…流石である
貴「…碧の団長？」
だがしかし、近くにいる1人は“勘”が人間離れしすぎているAである
シャーロットの顔が一切変わっていなくても何かの違和感を感じている様だ
シャーロット「…すまない、少し考え事をしていた」
貴「あまり無理はしないでくださいね
何か先程よりも頬が赤い気がしますし、温泉に入る前にのぼせてしまったら勿体ないですから」
そんな会話を繰り返しながら、その場にいる3人は登ってくる団員達を待つのであった
貴(なーんか、碧の団長の頬が赤い理由がこの場が暑いからとかじゃなくて、団長に関係してそうな気がするんだよねー
…まさかね)
そのまさかなのだが…
Aがその事実に気づくことはなかった
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ソラ(プロフ) - ギザラスさん» コメントありがとうございます！長かったですが【冒険の章】で夢主の悪魔の魔法が発覚します。楽しんでくれますと嬉しいです(*^^*) (2020年7月1日 15時) (
レス) id: d346541665 (このIDを非表示/違反報告)
ギザラス(プロフ) - 遂に悪魔の力を… (2020年6月30日 22時) (レス) id: 5dbc8f9112 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ソラ | 作成日時：2020年6月24日 20時
