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「Aのチームはゲームまだやんねぇの？」
「今やってるの終わったら、Ｂでやる」
「見ててやるからなあ」
「言っとくけど私も下手じゃないからね」
バスケ部にはもちろん勝てないけど、昔から道具を使わない球技は得意だ
負けるつもりは無い
ちょうど今やっているゲームが終わり、「見とけー」と自信満々に場地くんに言ってコートに向かう
途中で同じチームの友達を拾い、コートに入る
ありがたいことに私のクラスの女子にバスケ部はいないため、実力差はそこまでない
ジャンプボールを見事に制し、そのままこちらが優勢にゲームは進んでいく
シュートよりもパス回しでのゲームメイクを優先して、時折自分でも点を決める
湧く歓声に手を振ったり、声をかける
なんちゃってアイドル気分だな
ふと舞台の上を見ると、座っている場地くんと目が合った
垂れてきた汗で前髪が張り付くのをうっとおしく思いってかきあげながら、にっと笑う
そしてそのままシュートフォームに入り、見事にゴールに入ってちょうど試合は終了した
かっこつけて入んなかったらどうしようと思ったけど、入ってよかった
内心冷や汗もんだった
「Aめっちゃかっこいいじゃん！」
「Aちゃんのおかげで勝てたもん、凄かった！」
褒めてくれる女子たちに満更でもない返事をしながら、自分のタオルが置いてある場地くんの元へ向かう
今更だけどコートの横に置いときゃ良かった
取り行くの無駄すぎ
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作者名：あゆみ | 作成日時：2021年9月14日 3時
