＊ ページ16
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「……あ、」
直後、彰人の瞳は正常な光を取り戻した。
「ごめん、」
さあ、とその顔が青ざめて、それが彼にとっての一連の流れの重大さを私に示す。彼の唇はわなわなと震えている。取り返しのつかないことをした、と過去の自分に絶望しているのだ。
ごめん、ちがうんだ、とうわ言のように呟きながら彼は後ずさる。
恋愛感情とかは関係なく、今すぐ抱き締めてあげたい。私は大丈夫だから、気にしないで。ほら、早く出よう。そう言ってあげたい。けど、できない。
…怖いんだ、彰人が。
「なあ、頼むから、オレのこと、嫌いにならないでくれ、」
「…………」
なるわけない。分かってる、全部彰人が飲まされたであろう薬のせいだから。そんな顔しないでよ、ほんとに大丈夫だから。
…なんでやめてくれなかったの？何回も言ったのに。駄目だって、嫌だって、やめてって。彰人って、そんな人だったの？彰人なんて、
「…なんで、何も言わねえんだよ…っ、オレは、」
違う、やめろ。彰人は凄く優しい人だ。私達が最初にキスした時も、頭を撫でられた時も、そして今回だって彰人の理性は逃げろって言ってくれた。
怖くなんてない、私が支えてあげなきゃ。
「彰人」
「………！」
「大丈夫、」
胸が少し軽くなった。言えたんだ、私。
これで、彰人も＿＿。
「…っ………」
「え……」
彼の頬を伝ったのは、涙だった。
なんで泣いて、いや、彰人ならありえる。まだ彼は自分を責めているのだ。私が無理して自分を安心させようとした、そう思っているのだ。
彼に歩み寄り、背中にそっと手を置く。
小刻みに震えていた。
「う、ぁ……、ぁぁあ……っ！」
子供みたいに大声を上げて泣きじゃくる彰人。私にはただ眺めることしかできない。
「っう、おれ、おれは、間違えたんだ…！」
彰人は、ちゃんと踏み留まれたよ。
「だ、から、Aに許される資格なんて、」
突然、視界が真っ暗になった。彰人の匂いを間近に感じる。どうやら、抱き締められているらしい。
「ごめん、ごめん、っこれで終わりにするから、いまだけ……っ、いま、だけは……ぁ、」
「……うん、」
「…オレの、オレだけのAでいて、よぉ…」
「…………うん」
私が言うと、彼はまた声を上げて泣き出した。
少しだけ落ち着いてから、彼が放った一言。
「…お前といると、苦しいんだよ」
その言葉の裏に隠された意味は、私にはまだ分からなかった。
〜〜〜
おわり…！(達成感)
猫耳・尻尾を一分間触られないと出られない部屋／神代類 小兎姫様リク→←＊
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雪那(プロフ) - 瑞志歩…推し同士や…殺してこないで (9月24日 7時) (
レス) @page7 id: fb86e70f16 (このIDを非表示/違反報告)
彩 - なんか何でかわかんないけど、このお話読んで感動しました。彰人の気持ちに共感して、夢主ちゃんと同じで苦しいよねって思った。頑張ってください。 (2023年3月4日 19時) (レス) @page16 id: 8f13239d35 (このIDを非表示/違反報告)
ちに - うーん、彰人神_:(´ཀ`」 ∠):ｸﾊﾟｯ。。。次、その…彰人がｺｸﾊｸ…的な？感じを作っていだ抱いて欲しいです…（語彙力よ） (2022年7月21日 21時) (レス) id: 3f030d2945 (このIDを非表示/違反報告)
妃花里(プロフ) - 神代類くんの絵凄く上手‼️ (2022年4月19日 16時) (レス) @page43 id: 5474e29992 (このIDを非表示/違反報告)
時間の止まったリス - ゑ…//KAITOくんのショタ？ がっ………尊死 (2022年2月8日 9時) (レス) id: d39a98933d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ほほほほ | 作成日時：2021年6月12日 10時
