三十分経たないと出られない部屋※特殊条件／東雲彰人 ページ1
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…これは、心臓に悪いだろ。
目が覚めると、あの白い部屋…ではなかった。どちらかというと黒い箱だ。人がなんとか二人入れるくらいの。
当然のように、そこにはAが居た。
さっきも言ったが、ここは人が二人入るのにギリギリの狭い箱だ。つまり、今オレとAはかなり密着している。オレが足を開いて座ってて、その間にAが座ってる感じ。
色々やべえんだよ…。
「…ん、…え、何ここ…」
Aが目を覚ます。彼女は呑気にこの匂いは彰人だな？と言いながら振り返った。
なんで匂いでオレって分かんだよ…。いや、それよりこの状況はマジでよくない。近い。顔が。
「彰人ーここ何…わっ」
「こっち向くなバカ」
ぐい、と頬を押して無理矢理前を向かせる。…あ、ほっぺた柔らか…って何考えてんだよオレは。
「あ、彰人の足だ。長い」
なんだこいつ、バカか？この体勢で足が見えるのは当たり前だろ。そしてさりげなく褒めるのをやめろ。お前に言われると嬉しいんだよ。
つくづくこいつにベタ惚れだな、と思う。
「はぁ…ここが何なのかはオレも知らねえ。たまたまイレギュラーなんじゃねえの」
「ほへー、なるほどなあ」
「…おま、何も意識しねえのかよ」
「何が？」
再びはぁ、とため息をつく。
こいつはほんとオレに興味ねえんだな。この距離は嫌でも色々意識すんだろ。結局オレだけかよ、くそ…。
悔しくなって、どうにか意識させようと肩に顔をうずめた。ぴく、と肩を跳ねさせるA。
「…あ、あきと、ちょっと近くない？」
「お前もさっきやってきただろ」
仕方ないだろ、好きなんだから。そんなことを考えながら、腕を彼女の前に回す。いわゆるバックハグだ。
「…なあ、お前ってさ」
ぼそ、と呟く。
「好きな奴とか、いんのか」
知りたかった。自分にまだ、可能性があるのか。少しでもあるなら、オレは絶対に掴み取る。
「え、いないよ？いないけど…」
「何だよ」
最初の一言に期待して、その後の一言に落胆した。まさか、気になってる奴がいる、とか…。
「それ、好きな人に聞くやつだよね」
「っは！？」
「いや彰人が私のこと好きじゃないのは分かってる。安心して」
複雑な心情を抱く。Aに好きな人がいないことに安心して、自分の気持ちを見抜かれたのかと焦って、オレのことなんて眼中に無いと理解する。
「…そうかよ」
それを誤魔化すように、きっと誰よりも近くに感じているこいつの体温を更に強く抱いた。
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続！
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雪那(プロフ) - 瑞志歩…推し同士や…殺してこないで (9月24日 7時) (
レス) @page7 id: fb86e70f16 (このIDを非表示/違反報告)
彩 - なんか何でかわかんないけど、このお話読んで感動しました。彰人の気持ちに共感して、夢主ちゃんと同じで苦しいよねって思った。頑張ってください。 (2023年3月4日 19時) (レス) @page16 id: 8f13239d35 (このIDを非表示/違反報告)
ちに - うーん、彰人神_:(´ཀ`」 ∠):ｸﾊﾟｯ。。。次、その…彰人がｺｸﾊｸ…的な？感じを作っていだ抱いて欲しいです…（語彙力よ） (2022年7月21日 21時) (レス) id: 3f030d2945 (このIDを非表示/違反報告)
妃花里(プロフ) - 神代類くんの絵凄く上手‼️ (2022年4月19日 16時) (レス) @page43 id: 5474e29992 (このIDを非表示/違反報告)
時間の止まったリス - ゑ…//KAITOくんのショタ？ がっ………尊死 (2022年2月8日 9時) (レス) id: d39a98933d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ほほほほ | 作成日時：2021年6月12日 10時
