8話 ページ10
「全く、自分勝手にも程がありますね」
「何だと⁈」
前後左右を炎に囲まれ、逃げ場のない状況の中Aは臆する事無く、炎司に言い放つ。
「君がオールマイトを超えられないからと言って、自分の野望を息子に背負わせ様とするなんて…馬鹿らしくて呆れますよ」
そう言って心底呆れたという風に肩を竦めてため息を吐けば、案の定炎司は激昂した。
「黙れ！貴様に俺の何が分かる！」
炎司の感情に比例するかの様に、A達を囲む炎も勢いを増す。恐ろしさからか焦凍はAに縋り付いた。
「怖いよぉ…」
そんな焦凍を抱き上げ、安心させる様に背中を叩いてやる。
「大丈夫。必ず助けます」
「フンッ。貴様先程から個性を使っていない様だが、俺の個性は軟弱な個性では消す事はできんぞ！」
炎司は鼻で笑う。
「ええ、そうでしょうね。ですが自分の力を過信し過ぎない事をお勧めします」
Aはそう言うと、パチンと指を鳴らした。
その途端炎は跡形もなく消える。
「なっ‼」
驚愕に目を見開く炎司。
ハラハラと見守っていた冷と冬美も一瞬のことに目を瞬いた。
「Aさん、すごい！どーやったの⁈」
焦凍は先程までの恐怖心を忘れ、興奮している。
因みに言うと目もキラキラしている。
「今のは私の個性です。
余り使わないんですが、今回は非常事態だったので特別に使いました」
「Aさんはどんな個性なの？」
「秘密です」
そう言ってAは唇に人差し指を当て、内緒のポーズをする。
そうして未だ驚愕に固まっている炎司に近づいた。
「さて、いつまで固まっているんですか君は。
私は焦凍君とお散歩に行きたいのでさっさと許可下さい。あ、因みに奥方と娘さんも同行でお願いします。炎司君」
炎司を説得するのが面倒になったのか、半ば強引に許可をもぎ取ろうとするA。
＿＿早くしないともっとプライドがズタズタになりますよ？完膚無きまでに叩きのめされたくはないでしょう？勿論君に拒否権は有りません。＿＿
といった感じのオーラが背後から漂っている。
「……好きにしろ」
ポツリと呟くと、炎司は道場を出て行こうとした。
「炎司君」
呼び掛けられた炎司は足を止める。
「失ってしまう前に、大切な事に気付けるといいですね」
「…」
何も言わずに今度こそ炎司は道場を出て行った。
(不器用な君へ、少しのヒントを)
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毎日ねむたい(プロフ) - Luneさん» ありがとうございます！そう言っていただけて嬉しいです！色々書きたいところが多すぎてどうしようか悩みながら四苦八苦しております…考えがまとまったらドンドン更新して行きますよ〜！ (2019年8月15日 15時) (
レス) id: ac0a9b6ee0 (このIDを非表示/違反報告)
Lune - 神々のお話って、新しくて新鮮味？があっていいですね！！次回も応援しておりますq(*･ω･*)pﾌｧｲﾄ! (2019年8月15日 14時) (レス) id: d540d46359 (このIDを非表示/違反報告)
Lune - 再びコメント失礼します！もう面白すぎて何度も読み返ししまくってますww私も、荼毘=燈矢説信じてます！！というか、この作品でその説が実現？されれば読者的には嬉しい展開...！！ 荼毘の登場楽しみにしてますw (2019年8月15日 13時) (レス) id: d540d46359 (このIDを非表示/違反報告)
毎日ねむたい(プロフ) - Luneさん» 感想とっても嬉しいです！有難うございます！中々更新されずにヤキモキされると思いますが気長に待っていただけると嬉しいです！これからも頑張ります！ (2019年7月21日 15時) (レス) id: ac0a9b6ee0 (このIDを非表示/違反報告)
Lune - こういうお話めっちゃ好きです(真顔)個性とかも面白いし、文章が読みやすいと思いました！更新、頑張ってください！！応援しています！ (2019年7月21日 14時) (レス) id: bd29cde023 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：毎日ねむたい | 作成日時：2019年3月19日 20時
