6話 ページ8
焦凍と手を繋いで歩いていると、立派な日本家屋が見えてきた。
「あ、Aさん！あれが僕のお家だよ！」
成る程確かに、表札には“轟”の文字が。
「立派なお家ですね。日本家屋とは羨ましいです。
私の家は洋風なので」
そんなことを話していると、轟家から1人の少女が飛び出してきた。
「あ！冬美お姉ちゃん！」
「焦凍！」
焦凍の声が聞こえたからか、冬美と呼ばれた少女はこちらに走ってくる。
「お姉ちゃん、お母さんいる？僕、お母さんにお願いが…」
「今家に帰って来ちゃダメ！早くどこかに…！」
焦凍の言葉を遮って、冬美は必死な様子で叫んだが、次の瞬間…
「きゃああああ！」
家の方から女性の悲鳴が聞こえて来た。
「お母さんの声だ！」
その声に反応したのは焦凍。母親に何かあったのかと思い、家へと走り出す。
「ばか！焦凍行っちゃ駄目！」
冬美も慌てて焦凍の後を追った。
「お母さん！」
家へ駆け込んで、母の悲鳴が聞こえた道場へ走って向かう。
道場の扉を勢いよく開け、焦凍の目に飛び込んできたのは、大好きな母が、父に打たれているところだった。
「焦凍、来ては駄目！逃げなさい！」
焦凍に気付いた母が、逃げるように叫ぶ。
「焦凍ォオオ‼!貴様今までどこに行っていた！
稽古中に居なくなるな！お前はオールマイトを超えねばならんのだぞ！」
父に睨まれ、思わず足がすくむ焦凍。
「うるさい！お母さんをいじめるな！」
それでも虚勢を張って父親に叫ぶ。
「僕はお父さんみたいになりたくない！」
そう言った瞬間、父の怒りは爆発した。
腕が振り上げられる。
「焦凍！」
「お父さんやめて！」
母と姉の声が聞こえる。
だがきっと、父はやめはしない。
「(殴られる……！)」
そう思い、きつく目を瞑った。
だがいつまで経っても痛みは無い。
不思議に思いそっと焦凍が目を開けてみると…
「妻や子供に手を上げるなんて、ヒーローの風上にも置けませんね」
父の腕を軽々と掴むAが守る様に立っていた。
(僕を守ってくれたのは、出会ったばかりの優しい綺麗なお姉さん)
＿＿＿＿＿＿＿＿
お星様が何と黄色に！ありがとうございます！
かなり時間が経ってしまったにも関わらず、嬉しい限りです！
この作品を読んで下さる全ての皆様に感謝を込めて。
2019.6.16
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毎日ねむたい(プロフ) - Luneさん» ありがとうございます！そう言っていただけて嬉しいです！色々書きたいところが多すぎてどうしようか悩みながら四苦八苦しております…考えがまとまったらドンドン更新して行きますよ〜！ (2019年8月15日 15時) (
レス) id: ac0a9b6ee0 (このIDを非表示/違反報告)
Lune - 神々のお話って、新しくて新鮮味？があっていいですね！！次回も応援しておりますq(*･ω･*)pﾌｧｲﾄ! (2019年8月15日 14時) (レス) id: d540d46359 (このIDを非表示/違反報告)
Lune - 再びコメント失礼します！もう面白すぎて何度も読み返ししまくってますww私も、荼毘=燈矢説信じてます！！というか、この作品でその説が実現？されれば読者的には嬉しい展開...！！ 荼毘の登場楽しみにしてますw (2019年8月15日 13時) (レス) id: d540d46359 (このIDを非表示/違反報告)
毎日ねむたい(プロフ) - Luneさん» 感想とっても嬉しいです！有難うございます！中々更新されずにヤキモキされると思いますが気長に待っていただけると嬉しいです！これからも頑張ります！ (2019年7月21日 15時) (レス) id: ac0a9b6ee0 (このIDを非表示/違反報告)
Lune - こういうお話めっちゃ好きです(真顔)個性とかも面白いし、文章が読みやすいと思いました！更新、頑張ってください！！応援しています！ (2019年7月21日 14時) (レス) id: bd29cde023 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：毎日ねむたい | 作成日時：2019年3月19日 20時
