25話 ページ27
「オール・フォー・ワン…」
パンタソスの呟きにオネイロスは頷く。
「そうだ。そして奴はA様に執着している。
如何にかしてA様を手に入れようとする筈だ」
「…ねえ、その男ってイケメン？」
『………は？』
パンタソスの問いに全員が何言ってんだ此奴という眼差しを向ける。
「で⁈どうなのよ！」
「…いや、そこまでイケメンではなかったぞ」
食い気味に聞くパンタソスに若干引きながらオネイロスは答えた。その答えに満足したのかパンタソスは笑顔である。
「じゃあ心置きなくその男を潰せるわね！」
満面の笑みで物騒なことを口走っている。
そんなパンタソスに他の神々は思った。
『(オール・フォー・ワンがイケメンだったらどうするつもりだったんだ此奴は)』
思いはしたが聞くと面倒そうなのでそっと心の内に留めておく。そんな彼等のやり取りを見てAはクスクス笑った。
「面白いなパンタソスは。
張り詰めた空気が一気に緩んでしまった」
「申し訳ありません…」
ヒュプノスは我が子の不甲斐なさに片手で顔を覆って項垂れた。
「構わないよ。神である君達の殺気や負の念は人間には些かきついからね。
私は慣れているから何ともないけれど」
そう言って笑うAにヒュプノス は苦笑する。
「A様は“特別なお方”ですから」
「…そうだね」
ふと、Aは遠くを見つめる。
するとアポロンが首を傾げた。
「A様？如何されました？」
「ヒュプノス、アポロン。私は後どれ位…＿＿＿」
Aが何かを言いかけた時、鈴の音が何処からともなく鳴り響いた。
「えー！もう終わり？」
「仕方ないだろう。我儘言うなパンタソス」
鈴の音は夜が明ける合図だ。不満気な顔をするパンタソスをオネイロスが咎める。
「次は現実世界で会いましょう」
「A様の喋り方敬語に戻っちゃったぁ！」
「すみません。癖になってしまって」
Aは元来敬語を使っていなかったのだが、教員になった際、子供達に悪影響を及ぼすといけないからと常に敬語で話すよう心掛けていた。
そうしたら今度は誰にでも敬語で話すのが癖になってしまったのである。
「折角昔みたいに話してくれてたのにぃ〜！」
「駄々っ子かよ」
イケロスが鋭くツッコむ。
しかし困った。このままでは天界に帰れない。(一度無理矢理連れて帰ったら癇癪を起こして、罪なき人々が巻き込まれた為)如何したものかと頭を抱える神々だった。
(駄々っ子神パンタソス)
続く (更新停止中)
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毎日ねむたい(プロフ) - Luneさん» ありがとうございます！そう言っていただけて嬉しいです！色々書きたいところが多すぎてどうしようか悩みながら四苦八苦しております…考えがまとまったらドンドン更新して行きますよ〜！ (2019年8月15日 15時) (
レス) id: ac0a9b6ee0 (このIDを非表示/違反報告)
Lune - 神々のお話って、新しくて新鮮味？があっていいですね！！次回も応援しておりますq(*･ω･*)pﾌｧｲﾄ! (2019年8月15日 14時) (レス) id: d540d46359 (このIDを非表示/違反報告)
Lune - 再びコメント失礼します！もう面白すぎて何度も読み返ししまくってますww私も、荼毘=燈矢説信じてます！！というか、この作品でその説が実現？されれば読者的には嬉しい展開...！！ 荼毘の登場楽しみにしてますw (2019年8月15日 13時) (レス) id: d540d46359 (このIDを非表示/違反報告)
毎日ねむたい(プロフ) - Luneさん» 感想とっても嬉しいです！有難うございます！中々更新されずにヤキモキされると思いますが気長に待っていただけると嬉しいです！これからも頑張ります！ (2019年7月21日 15時) (レス) id: ac0a9b6ee0 (このIDを非表示/違反報告)
Lune - こういうお話めっちゃ好きです(真顔)個性とかも面白いし、文章が読みやすいと思いました！更新、頑張ってください！！応援しています！ (2019年7月21日 14時) (レス) id: bd29cde023 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：毎日ねむたい | 作成日時：2019年3月19日 20時
