17話 ページ19
「うっ、グスッ」
「焦凍〜…そろそろ泣きやめよ」
「燈矢兄さんはずっとAさんにベッタリだし…
お母さんはご飯作りに行っちゃうし…」
燈矢がAにキスをしたら、焦凍は火がついた様に泣き出した。
中々泣き止まない焦凍を冬美と夏雄で何とか宥め、今に至る。
因みに2人が焦凍を必死に泣き止ませようとしている間、燈矢はずっとAに引っ付いていたし、
冷は焦凍を心配しながらも夕飯を作るために台所へと向かってしまった。
「焦凍君」
Aが焦凍を呼ぶと、焦凍は顔を上げる。
見上げた先には少し困ったように笑うA。
Aを困らせるのが悲しくて、焦凍はまた泣き出してしまった。
「おや、何をそんなに泣くのです？」
「だ、だって…Aさん困った顔してる…」
Aは不思議そうな顔をする。
「ぼ、僕のせいで、Aさんが困った顔するの、嫌だ…」
「焦凍君は私が困るのが嫌いなんですか？」
その言葉に焦凍はコクリと頷く。
そんな焦凍にAは少し嬉しそうに笑うと、焦凍の方へと近付き、優しく頭を撫でる。
「焦凍君は優しい子ですね」
そう言って満足そうにするAに焦凍は褒められた嬉しさで思いっきり抱きついた。
涙の引っ込んだ焦凍に冬美と夏雄は安心した様にほっと息を吐く。
そうこうしていると、冷がひょっこり顔を出した。
「良かった、焦凍泣き止んだのね。
ご飯が出来たからいらっしゃい」
冷の言葉にもうそんな時間なのかと時計を見る。
時刻は既に19:00を回っていた。
「もうこんな時間ですか。長居してしまってすみません、私はこれで…」
「あら、Aさんの分も作ったので宜しかったら食べて行って下さいな！」
「Aさん一緒に食べましょうよ。せっかく母さんが作ってくれたんですし」
冷と燈矢にそう言われ、冬美達にも引き止められたのでAは観念して夕飯をご馳走になることにした。
焦凍が嬉しそうにAの腕を引っ張る。
冬美と夏雄もAの側へ駆け寄って行き、早く行こうと背中を押した。
「さ、燈矢も行きましょう」
「うん。母さん」
冷が燈矢に声をかけると、燈矢も頷き歩き出す。
自分の先を歩くAを見る目は酷く優しい。
が、しかしその瞳に焦凍を写した途端、燈矢の瞳は憎々しげに歪められたのだった。
(瞳に浮かぶは憎悪の感情)
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毎日ねむたい(プロフ) - Luneさん» ありがとうございます！そう言っていただけて嬉しいです！色々書きたいところが多すぎてどうしようか悩みながら四苦八苦しております…考えがまとまったらドンドン更新して行きますよ〜！ (2019年8月15日 15時) (
レス) id: ac0a9b6ee0 (このIDを非表示/違反報告)
Lune - 神々のお話って、新しくて新鮮味？があっていいですね！！次回も応援しておりますq(*･ω･*)pﾌｧｲﾄ! (2019年8月15日 14時) (レス) id: d540d46359 (このIDを非表示/違反報告)
Lune - 再びコメント失礼します！もう面白すぎて何度も読み返ししまくってますww私も、荼毘=燈矢説信じてます！！というか、この作品でその説が実現？されれば読者的には嬉しい展開...！！ 荼毘の登場楽しみにしてますw (2019年8月15日 13時) (レス) id: d540d46359 (このIDを非表示/違反報告)
毎日ねむたい(プロフ) - Luneさん» 感想とっても嬉しいです！有難うございます！中々更新されずにヤキモキされると思いますが気長に待っていただけると嬉しいです！これからも頑張ります！ (2019年7月21日 15時) (レス) id: ac0a9b6ee0 (このIDを非表示/違反報告)
Lune - こういうお話めっちゃ好きです(真顔)個性とかも面白いし、文章が読みやすいと思いました！更新、頑張ってください！！応援しています！ (2019年7月21日 14時) (レス) id: bd29cde023 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：毎日ねむたい | 作成日時：2019年3月19日 20時
