５８．嫉妬 ページ9
貴「丁寧。＿＿だけどさ、それって普通だよ。持続することが他の人には難しいっていうのは＿＿うん、あるかもしれないけど。私はナルシストじゃないからね。自分をすごいとは思わない」
柳「構わない。代わりに俺達がそう思っていればいいさ」
そう言って微笑する柳さんは、何だか私とは全然違うように思えた。
余裕がある。
柳「そういえばこの前は登校時間が遅かったようだが、何かあったのか？」
貴「え？ああ、特別学級に転校した友達がいて。一緒に登校したから、遅くなったの」
柳「……友達」
貴「そう、友達」
柳さんはスッと黙り込む。
今の言い方、どこか不自然だったりしたかな？
しかしすぐに顔を上げ、それから私を見下ろす。
貴「？」
柳「あ、いや……」
少し逡巡するような仕草を見せてから、柳さんは言った。
柳「その例の転校生と手を繋いでいたらしいが、赤也が嫉妬するぞ。やめておいた方がいい」
貴「嫉妬？」
赤也君が、嫉妬？
それは嬉しいものかもしれないが、しかし信じていいのかどうかちょっと微妙だ……。
少し、不安になる。
柳「まあ、赤也だけではないだろうが」
後にこんな意味の分からない言葉が並ぶものだから、さらに不安になってしまう。
貴「それは、どういう……」
柳「おっと。そろそろ弦一郎が登校してくる。この話は終わりだ。またな」
貴「……うん」
手短に言葉を済ませると、柳さんは足早に去って行った。
貴「何だったんだろ」
そう呟き、立ち上がろうとしたところで。
貴「っ!!っあ……」
いつかの覚えのある、頭をきつく締め付けるような痛みが、体を襲う。
ここで倒れたら、皆が＿＿
殆ど意識のない中、私は無我夢中で思考し、縋るように、部室の隣に位置する倉庫の扉を開けた。
閉めたのを確認したところで、私は体の力が抜けていくのを感じた。
・
・
・
貴「どういうことですか？貴方は人間の体を持ったじゃないですか。何か伝えたいなら学校に歩いて来ればいいだけの話で……」
『いや、本当に申し訳ない。心からそう思って……はいないけど』
貴「じゃあ何でこうしたんです？」
『家に帰れば分かる。俺はもう、人間の体を失ったから。＿＿いや、俺も上にすっかり騙されてた。今までのはただ、秋月Aが任務をこなしているのか実際に行って確認するだけだったらしい。学校風に言うなら、授業参観みたいな』
学校で新しく覚えたのであろう知識を、神の遣いさんは披露した。
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美沙希(プロフ) - ノエルさん» ３、４話書いたらパスワードは解除する予定です。それまでどうか待っててください。長文失礼しました。 (2015年8月3日 21時) (
レス) id: 7832578248 (このIDを非表示/違反報告)
美沙希(プロフ) - ノエルさん» 初めまして、コメントありがとうございます。財前君の小説についてですが、私のミスでもう一度書くことになりまして、大まかな設定は変わりませんが、行動や話の展開などは変わるかもしれないです。一度読んでくださったノエルさんには申し訳ない限りです。 (2015年8月3日 21時) (レス) id: 7832578248 (このIDを非表示/違反報告)
ノエル(プロフ) - はじめまして！いつも楽しみに見させてもらってます♪特に赤司様の作品がお気に入りです!!これからも頑張ってください！あと、財前君の作品のパスワードを教えてください!! (2015年7月29日 21時) (レス) id: 00d2d4474f (このIDを非表示/違反報告)
美沙希(プロフ) - 苺さん» そうですね、ここは感想を書く場ですし。私も作品の感想を言ってもらえるのが一番嬉しいです。これからも応援、宜しくお願いします。 (2015年5月2日 22時) (レス) id: 8fd5e0cc9a (このIDを非表示/違反報告)
苺(プロフ) - 美沙希さん» 私は見習われるほどではありませんよ（苦笑）コメントはこれで終わりにします(´･∀･`)チャットに思われたらお互い大変ですので;;;;コメは時々します！！コメを私がしてなくても更新を楽しみに見ていますので（苦笑）美沙希さん、頑張ってください(＾＾） (2015年5月2日 22時) (レス) id: b02872e17a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：美沙希 | 作成日時：2014年10月27日 22時
