76.後輩 ページ27
合宿の期間は、1週間。
最初の6日間がテニスの練習に充てられ、更にその最初の4日間は合同、後の2日間は山での学校ごと練習になっていた。
では、最終日は何をするのかといえば、それは学生の本分。
つまり勉強だ。
2年は各学校ごとに、人数の少ない1年は全ての学校で集まって勉強会なるものを行う。
特に問題が起こることもなく6日間は無事に過ぎ、とうとう最終日がやってきた。
明日の朝にはここを去ることになるのかと思うと、少し寂しいかもしれない。
まあ、最終日に限って色々起こるものだけれど。
幸「それでね、不本意だけど、秋月さんには1年と一緒に勉強会してほしいんだ」
切「お願いしますマジで!!」
最終日になり、私は幸村君にそう頼まれた。
貴「えっと。赤也君に勉強教えられて、かつ夏休みの宿題が終わってる人……だよね。柳さんは駄目なの?」
幸「蓮二はまだ読書感想文が終わってないんだよね。どうしても書きたい本があって、それが最近手に入ったらしい」
貴「……それじゃあ仕方ないか」
幸「あれ、秋月さん、後輩好きなはずなのにあんまり乗り気じゃないね。……なんかあった?」
貴「こ、後輩好きって……!!」
幸「だって赤也にはいつも甘いし。この間日吉君と一緒にいたし。財前君と話してたって聞いたし」
どこから持ってきたんだその情報。
しかも話しながら不機嫌そうにしてるし。
私と他の子が仲良くしてるのか嫌なのかな……とか、そんなのは流石に自惚れすぎだろう。
貴「別にそういうわけじゃないよ。全然オッケーです」
そうまとめて、私は赤也君の手を引き幸村君達の部屋を出た。
廊下には柳さんがいたので、私は不満そうな顔をして、
貴「私と財前君と話してたって情報、幸村君に流したでしょ。見てたの?」
そう聞く。
柳「ああ。しかし話の内容までは話していない。安心しろ」
貴「……敵わないな」
全部把握されてる。
貴「赤也君、行こ」
切「あ、はい」
そう言う赤也君の顔を見る限り、さっきの会話で察されてはいないようだ。
__よかった。
切「ちょっ!だから、髪撫でんのやめてくださいって!!」
貴「赤也君みたいな子大好きなんだもん」
切「__!!あ、アンタ、俺のことなめてんでしょ。俺のが背高いんスからね!」
貴「それは男女の違いっていうか」
切「あ!」
嬉しそうに赤也君は笑む。
切「俺のこと男だと認めましたよね、今!!!」
__どうしよう、赤也君にも敵わないかも。
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美沙希(プロフ) - ノエルさん» 3、4話書いたらパスワードは解除する予定です。それまでどうか待っててください。長文失礼しました。 (2015年8月3日 21時) (レス) id: 7832578248 (このIDを非表示/違反報告)
美沙希(プロフ) - ノエルさん» 初めまして、コメントありがとうございます。財前君の小説についてですが、私のミスでもう一度書くことになりまして、大まかな設定は変わりませんが、行動や話の展開などは変わるかもしれないです。一度読んでくださったノエルさんには申し訳ない限りです。 (2015年8月3日 21時) (レス) id: 7832578248 (このIDを非表示/違反報告)
ノエル(プロフ) - はじめまして!いつも楽しみに見させてもらってます♪特に赤司様の作品がお気に入りです!!これからも頑張ってください!あと、財前君の作品のパスワードを教えてください!! (2015年7月29日 21時) (レス) id: 00d2d4474f (このIDを非表示/違反報告)
美沙希(プロフ) - 苺さん» そうですね、ここは感想を書く場ですし。私も作品の感想を言ってもらえるのが一番嬉しいです。これからも応援、宜しくお願いします。 (2015年5月2日 22時) (レス) id: 8fd5e0cc9a (このIDを非表示/違反報告)
苺(プロフ) - 美沙希さん» 私は見習われるほどではありませんよ(苦笑)コメントはこれで終わりにします(´・∀・`)チャットに思われたらお互い大変ですので;;;;コメは時々します!!コメを私がしてなくても更新を楽しみに見ていますので(苦笑)美沙希さん、頑張ってください(^^) (2015年5月2日 22時) (レス) id: b02872e17a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:美沙希 | 作成日時:2014年10月27日 22時