７２．思わず ページ23
コートを出て行って、その辺りをフラフラしていたらすぐに皆が追って来て、何故か知らないけど怒られてしまった。
何故怒られているのか分からないまま謝って、そこで幸村君の不安？悩み？みたいなものは一旦消えたらしい。
貴「理不尽」
またしても１人、だだっ広い女湯で私は呟く。
ここは露天だからもしかしたら男湯に聞こえてしまったかも知れないけど、私は構わず言った。
貴「皆、親みたいじゃない。ああ、私に親なんて、感じたこともないもの分かるわけもないか」
これは少し自嘲だけれれど、言葉に出すと楽になるものもある。
貴「……ハア」
のぼせているということにしよう、そうでなければこんなことを口走るわけがない。
貴「もう上がろうか……な」
やっぱり、本当にのぼせてたかも。
さっさと出よう。
着替えて女湯を出て、廊下を歩いていると、前方に幸村君と丸井君と柳さんが話しているのが窺えた。
反射的に隠れてしまう。
丸「……けど、秋月は……」
ん？私の話？
幸「……あ、６日目が楽しみ……」
６日目って、普通の練習の日じゃなかった？
＿＿ダメだ、何の話をしているのか全然分からない。
もう少し耳を澄まそうと、顔を出しかけた私は、
貴「っ」
誰かに口を塞がれ、引き寄せられた。
貴「……んん」
「……ハア。ダメだよ、あんなに顔を出そうとしたら。ばれるでしょ？」
そっと口を塞いでいた手を離し、私を依然引き寄せたままの不二さんは柔らかに、しかし不敵に笑んだ。
貴「……どうして隠れる必要があるんですか？」
不「立海の人には見つかりたくないからね。＿＿付いて来て」
ろくに説明もないまま、不二さんは歩き出す。
貴「……付いたら説明くらいしてくださいよ」
不「ううん、そんなことしなくても、行けば分かるよ。あ、それと」
不二さんは急に振り向き、人差し指を突き上げるようにして顔の前に出し、目をうっすらと開く。
不「敬語禁止、だから」
それだけ言って、彼はまた歩き始める。
＿＿女の子みたいな仕草に、女の子みたいにサラサラな髪、女の子より白い肌。
それで声も割と高いし。
幸村君より女の子みたいな男の子、初めて見たなあ。
私の前を歩く不二さんの髪が、目の前でサラサラと流れるように揺れるので、思わず手を伸ばして気付かれない程度に触れていた。
＿＿ばれてないといいけど。
そんなことをしているうちに着いた先は、跡部さんたち氷帝の部屋だった。
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美沙希(プロフ) - ノエルさん» ３、４話書いたらパスワードは解除する予定です。それまでどうか待っててください。長文失礼しました。 (2015年8月3日 21時) (
レス) id: 7832578248 (このIDを非表示/違反報告)
美沙希(プロフ) - ノエルさん» 初めまして、コメントありがとうございます。財前君の小説についてですが、私のミスでもう一度書くことになりまして、大まかな設定は変わりませんが、行動や話の展開などは変わるかもしれないです。一度読んでくださったノエルさんには申し訳ない限りです。 (2015年8月3日 21時) (レス) id: 7832578248 (このIDを非表示/違反報告)
ノエル(プロフ) - はじめまして！いつも楽しみに見させてもらってます♪特に赤司様の作品がお気に入りです!!これからも頑張ってください！あと、財前君の作品のパスワードを教えてください!! (2015年7月29日 21時) (レス) id: 00d2d4474f (このIDを非表示/違反報告)
美沙希(プロフ) - 苺さん» そうですね、ここは感想を書く場ですし。私も作品の感想を言ってもらえるのが一番嬉しいです。これからも応援、宜しくお願いします。 (2015年5月2日 22時) (レス) id: 8fd5e0cc9a (このIDを非表示/違反報告)
苺(プロフ) - 美沙希さん» 私は見習われるほどではありませんよ（苦笑）コメントはこれで終わりにします(´･∀･`)チャットに思われたらお互い大変ですので;;;;コメは時々します！！コメを私がしてなくても更新を楽しみに見ていますので（苦笑）美沙希さん、頑張ってください(＾＾） (2015年5月2日 22時) (レス) id: b02872e17a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：美沙希 | 作成日時：2014年10月27日 22時
