６７．隙 ページ18
貴「ふう……」
丸「大丈夫か、秋月？」
不安そうに丸井君が私に問う。
貴「うん、ちょっと疲れただけ。四天宝寺って面白いけど、結構なエネルギーを持っていかれるね……はい」
丸「ああ……、お前そんなにテンション高くないもんな。……ん、サンキュ」
休憩時間、ようやくドリンクを立海に持ってきた私は、丸井君と雑談をしていた。
あの後四天宝寺とは、石田さんや小石川さんなんかの比較的静かな方たちとも話した。
確かあの学校にはもう１人、千歳千里という人がいたはずなんだけど、その人とは会わなかった。
なんだろ、私の見間違えだったのかな。
あと、財前君。
白石さんと謙也さんが照れていた辺りから、財前君の様子が少し可笑しかった。
丸「そうだ。お前、お化け屋敷とか１人で入れるタイプ？」
貴「は？何いきなり」
丸「まあ、何となくだよ」
貴「ふうん？……私は入れないよ。洒落にならない」
丸「え？お前入れないの？」
貴「うん。絶対無理。……何でそんなこと聞くの？」
丸「何となく……」
そう言う丸井君は、私と目を合わせようとしなかった。
丸井君も、変なの。
その日の練習が終わり、夕食を頂き(ここは跡部家が合宿所として作ったものらしい。食堂には人がいた。)、各自風呂に入って寝ろと指示が出た。
私は当然、女湯に１人。
貴「この、男湯から騒いでる声が聞こえてくるの、結構孤独」
だからと言って、向こうで騒いでいる人達と一緒にお風呂に入りたいかと問われれば、それは違うけど。
貴「もう上がろっかな」
幸村君の心配性が移ったわけじゃないけど、流石にここで意識失ったら洒落にならない。
女湯を出ると、出てすぐの壁に寄り掛かる財前光君の姿があった。
貴「……あれ、早いね」
財「秋月さん……やったっけ。アンタ、今くらいしか１人にならんから、隙見つけんの苦労したわ」
貴「幸村君たち、心配性だから。……私が倒れるの、怖いんだって」
財「は？倒れる？……まあ、そんなんは別いいんやけど」
何に怒っているのか、財前君は私を冷たい目で見据え、いきなり。
ガンッ
すぐ耳元で酷く痛々しい音が聞こえ、私は左耳の横の壁に財前君の手があり、目の前に財前君がいることを瞬時に理解した。
貴「っ!!」
財「……ああいうの、やめてくれへん？興味があるとか言って部長と謙也さんの気を引こうとするん、ホンマ苛々するわ」
そうはっきり言う財前君の声は、少しだけ熱がこもっているような気がした。
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美沙希(プロフ) - ノエルさん» ３、４話書いたらパスワードは解除する予定です。それまでどうか待っててください。長文失礼しました。 (2015年8月3日 21時) (
レス) id: 7832578248 (このIDを非表示/違反報告)
美沙希(プロフ) - ノエルさん» 初めまして、コメントありがとうございます。財前君の小説についてですが、私のミスでもう一度書くことになりまして、大まかな設定は変わりませんが、行動や話の展開などは変わるかもしれないです。一度読んでくださったノエルさんには申し訳ない限りです。 (2015年8月3日 21時) (レス) id: 7832578248 (このIDを非表示/違反報告)
ノエル(プロフ) - はじめまして！いつも楽しみに見させてもらってます♪特に赤司様の作品がお気に入りです!!これからも頑張ってください！あと、財前君の作品のパスワードを教えてください!! (2015年7月29日 21時) (レス) id: 00d2d4474f (このIDを非表示/違反報告)
美沙希(プロフ) - 苺さん» そうですね、ここは感想を書く場ですし。私も作品の感想を言ってもらえるのが一番嬉しいです。これからも応援、宜しくお願いします。 (2015年5月2日 22時) (レス) id: 8fd5e0cc9a (このIDを非表示/違反報告)
苺(プロフ) - 美沙希さん» 私は見習われるほどではありませんよ（苦笑）コメントはこれで終わりにします(´･∀･`)チャットに思われたらお互い大変ですので;;;;コメは時々します！！コメを私がしてなくても更新を楽しみに見ていますので（苦笑）美沙希さん、頑張ってください(＾＾） (2015年5月2日 22時) (レス) id: b02872e17a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：美沙希 | 作成日時：2014年10月27日 22時
