事情説明 ページ21
｢……まず、私と赤ちゃん……切原赤也くんは、幼馴染です。近くのテニスコートに兄と行っていた所に居て、よく一緒にテニスをしていました。｣
……懐かしい。
｢そして、兄の事があってから、私はテニスコートにも行かなくなり、塞ぎがちだったのでそれきり会ってなかったんです。｣
桃城｢ふむふむ……｣
｢それで、あの日……赤ちゃんは本当にたまたまバスで寝過ごして、青学まで来てしまったみたいで……。その帰りに、冗談めかしてスパイに来た、なんて言ったんだと思います。｣
菊丸｢にゃるほど〜！それでスパイだなんだって聞こえてきたのか！｣
｢はい。その後、立海に来いよ！って、赤ちゃんに誘われました。元々小さい頃に、一緒に立海行こうねって約束してたんです。それで私がまたテニスをしてると思った彼が私を誘ってくれたって訳です。｣
リョーマ｢ふーん、で？あんたは立海に行くの？｣
｢私は……私は青学に居たい。ちゃんと赤ちゃんにもそう言ったよ。あの事を吹っ切れるかもしれないきっかけをくれた人達を……支えながらテニスを出来るようになりたい。これが今の私の素直な気持ちです。｣
大石｢……はは。｣
河村｢それを聞いて安心したよ……。｣
不二｢うん。そうだね。君の気持ちを知れて良かった。｣
乾｢やはり、哀咲はスパイでも何でもなかった訳だな。｣
海堂｢……お前ら、どう落とし前つける気だ？部室まで荒らしやがって。｣
モ部員ｽﾞ｢ぐっ……｣
モ部員｢……辞めるよ。元々俺にはあってなかったし。｣
モ部員｢俺も。｣
モ部員｢僕も辞めます。お世話になりました。｣
モ部員｢お世話になりました。｣
ｽﾀｽﾀｽﾀｽﾀ
｢……本当にいいのかな……。｣
桃城｢ん？何がだ？｣
｢……先輩達です。何か私が追い出しちゃった気分で……。｣
手塚｢我が青学に生半可な気持ちでテニスをする奴は要らない。……本気でやる気がなかった。それだけの事だ。｣
｢……あ。部室、片付けるので、皆さん練習して下さい。この度は、ご迷惑おかけしました。｣
菊丸｢気にしなーい気にしなーい！｣
リョーマ｢……皆でやった方が、早いんじゃない。｣
乾｢そうだな。手塚、今日は皆で部室を片付けよう。｣
手塚｢いいだろう。皆、油断せずに行こう。｣
一同【はい！！】
｢ありがとうございます！｣
ﾎﾟﾛｯ
｢……？あぁ！！赤ちゃんの生徒手帳！返すの忘れてた！！｣
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作者名：ぽー | 作成日時：2019年3月6日 3時
