【テニスの王子様】遠回しな君の隣５【不二周助】完結 (ページ16)

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152話　そういう人ですよねページ16

　
貴「誰かに言うのは全然いいんですけど、その、タイミングが……」

不「だって、思ってたよりもAが告白されてたから、びっくりしちゃって」

貴「不二先輩のびっくりの表現の仕方にびっくりですよ」

不「ふふっ、ごめんね。驚いてつい本音が言いたくなっちゃったんだ」

貴「その心は？」

不「あのタイミングで話したら面白いかなって」

ようやく出た不二先輩の本音に、「やっぱり」とため息のような言葉が漏れる。

そもそも不二先輩は、私が告白されていようが、異性と出かけていようが、じゃれ合っていようが、あまりそのあたりには無関心なきらいがある。無関心、というより、私の持つ関係性を大切にしてくれていて、多分、信頼してくれている、ということなのだと思っている。大穴で、自分に自信があるだけなのでは……？という疑問もあるが。

不「……ごめんね、怒ってる？」

私が顔面に弱いのを知っていて、こちらを覗き込むように困り顔をするのだからたちが悪い。私は長く息を吐いて顔を上げた。

貴「怒ってないです。そもそも、あの話の流れと不二先輩の顔を見て、対策を立てられなかった私の落ち度です。次は阻止します」

私の言葉に、不二先輩がクスクスと笑いながら「がんばってね」と言う。
ということは次があるのか。気を引き締めていかないといけない。油断せず行こう。