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8話 女子部員どうした ページ9

貴「ちっくしょう……」


私は今、袴姿でランニングをさせられていた。

理由は簡単。

だって遅刻したからね。


「部長の癖に遅刻とはいい度胸だな九重」


と、顧問の強烈なお叱りの後、校内10周という使命を課せられたのだ。

10周って。
何なのあの人、鬼か悪魔なのか。

ああ、でもそういえば前、桃は100周走ったと言っていた。
100周ってなんだよ。
やべえだろそれ。

まあ部活サボってたあいつが悪いんだけど。


なんていろいろなことを考えながら走っていると、

「A先輩。10周終わりです」

私についてくれていたマネさんに声をかけられた。

貴「おーさんきゅ」

マネさんにお礼を言って、水分補給と言って水道へ向かう。

やっと弓が引ける。



つかれたーと言いながら弓道場へ入っていくと、顧問の先生はいなかった。
心なしか女子部員の数が少ない。


貴「…………っていうか女子どこ行きやがった!?」

「Aうるせえよ!弓引いてんだろうが!」

貴「すいません」


驚きのあまり叫んだら、男子に小声で注意されてしまった。

なので小声で返す。


貴「んで、女子どうした。少ないっていうかゼロなんだけど」

うちの弓道部はそんなに人数はいない。
女子は14名、男子は20名。

「しらね。みんなランニングに行くって言ってもう15分」

貴「おいおいまじかよ。私知らねー」

なんとなく察しはつくさ。

テニス部の練習風景を見に行ったんだろう。


しかし私は一刻も早く弓を引きたい。
立ち上がって弓を取りに向かおうとしたその時。


「おい女子部長」

男子部長に声をかけられた。

貴「なんでぃ。私は今思いっきり射りたい気分なんだ」

「なんだその日本語。じゃなくて。女子連れ戻してこい」

貴「ええー」

「『ええー』じゃねえよ。先生来た時怒られたくねえよ俺ら」

貴「走りに行っていたと思ってましたっていえばいいだろうが」

「いや全員いない状態でそれは通用しねえだろ。御託はいいからとっとと行って来い!」

貴「ええい、触るな変態!」


男子部長に背中をぐいぐいと押され。
ついでのほかの男子部員まで手伝う始末。


抵抗むなしく、私は弓道場の外へポイされた。



貴「ちっくしょう!」

9話 別に女の子が好きとかじゃないんだからね←→←7話 練習開始



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葉奈(プロフ) - そうですww作者がにこにー推しですww (2015年5月17日 19時) (レス) id: b46f08eacb (このIDを非表示/違反報告)
ユール - えーと…にこにー? (2015年5月15日 18時) (レス) id: 63bdae9473 (このIDを非表示/違反報告)
葉奈(プロフ) - ありがとうございます!がんばって更新しますのでよろしくお願いします!! (2014年11月30日 18時) (レス) id: 884e662617 (このIDを非表示/違反報告)
yunyun - 合格、おめでとうございます。本当に良かったですね。更新、楽しみにしてますね。 (2014年11月30日 15時) (レス) id: 329a32a11c (このIDを非表示/違反報告)
葉奈(プロフ) - 雪代さん» ありがとうございます!!! 頑張りますのでよろしくお願いします! (2014年11月10日 22時) (レス) id: 884e662617 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:葉奈 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/hana1/  
作成日時:2013年10月27日 21時

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