24話 迷惑な ページ25
そう言って部屋の前で呆れ顔をしているのは、四天宝寺聖書、白石蔵ノ介。
その後ろから堂々と部屋に入ってくる才能の無駄遣いこと、千歳千里。
いや、才能の無駄遣いはさすがにかわいそうか。
謙「見てみ!なんやすごいで!」
白「ホンマや。伊達にオタクしとらんなー」
千「すごい数ばい」
貴「何だこの人たち」
部屋を躊躇なく徘徊する長身の男ども。
そんなことをしている間にもPCは立ち上がり、同人は読めず、しまいには金ちゃんがゆっくりと体を起す始末。
金「......なんや?」
貴「寝起き金ちゃんキタコレ!!」
私は浪速のスピードスターに負けず劣らずの速さで携帯を取りそのまま連写をつづける。
そんな様子を冷たい目で見られようと、蔑んだ目で見られようと私はめげない泣かない!
金「......って!白石!謙也!千歳まで!」
白「やっと起きたか金ちゃん。ダメやないか、ひとりで東京なんか来て」
金「せ、せやかて......」
白「あかんもんはあかん。ええか金ちゃん、人さまに迷惑かけるのはやな……」
このままでは白石さんの説教が全力で始まってしまう。
そうなる前にと、私は白石さんの言葉をぶった切った。
貴「まあまあまあまあ!!とりあえず下行きましょう!金ちゃんも起きたばっかですしね!」
私がそういうと、白石さんは一瞬悩んだ後、「そうやな」と言って踵を返す。
その様子に安堵し、私も金ちゃんを連れて部屋を出ようとして、人数が少ないことに気が付く。
まあどうせ部屋の中をまだ漁っているのだろうと、部屋の中を振り返る。
なんて、私の考えはまだまだ甘かった。
謙「うわ、あかんでこのトプ画!」
千「Aちゃん、こういうの好きなんね」
そう言って2人が目を向けているのは、私の立ち上がってそのままのPC。
貴「ふっ……見たほうが、悪いんですよ?」
だが私はダメージを受けない。
どちらかというとダメージを受けているのはお二人だ。
貴「高が喘ぎ顔で何ですか、2人とも。それしきのことで引いていたのではこの先エ○ゲすらできませんよ!」
謙「そんなもんやらんわ!」
千「本当に残念な美人さんたい」
そう言いながら部屋を出ていった。
残された私はひとり、なぜか湧き上がる敗北感をどこにぶつければいいのかもわからずに立ち尽くした。
貴「いいや!敗北感などなぜ感じる必要がある!これは正義だ!私にとっての正義!」
謙「ええから早く来い」
謙也さんに注意されてしまった。
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葉奈(プロフ) - そうですww作者がにこにー推しですww (2015年5月17日 19時) (レス) id: b46f08eacb (このIDを非表示/違反報告)
ユール - えーと…にこにー? (2015年5月15日 18時) (レス) id: 63bdae9473 (このIDを非表示/違反報告)
葉奈(プロフ) - ありがとうございます!がんばって更新しますのでよろしくお願いします!! (2014年11月30日 18時) (レス) id: 884e662617 (このIDを非表示/違反報告)
yunyun - 合格、おめでとうございます。本当に良かったですね。更新、楽しみにしてますね。 (2014年11月30日 15時) (レス) id: 329a32a11c (このIDを非表示/違反報告)
葉奈(プロフ) - 雪代さん» ありがとうございます!!! 頑張りますのでよろしくお願いします! (2014年11月10日 22時) (レス) id: 884e662617 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:葉奈 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/hana1/
作成日時:2013年10月27日 21時