48話 遅い登場にアッパーカット ページ49
どうやら今日は、休養日らしかった。
会話の内容は、主に合宿の出来事だ。
驚いたのが、手塚さんがドイツへ行ってしまったこと。卒業後だと聞いていたのに、お礼も言えずと思うと何だか少し寂しい。
他にもこの合宿所の仕組みやいきなり同士討ちをさせられたこと、シャッフルマッチと呼ばれる試合をしたこと。ちょうど一昨日1軍が返ってきて、昨日、日本代表をかけてのシャッフルマッチをしたこと。その試合で、仁王さんが治療室に入っていること。
その時に、樺地くんと越前がルールを破り強制退去となったこと。
貴「なんかいろいろあったんですね。聞いてるだけで疲れる」
謙「俺と桃城のダブルス、見せてやりたかったわ！」
跡「俺様の勇姿もな」
丸「それを言ったら俺もだろい！」
向「ゆーし？」
貴「向日さん違う違う。忍足さんじゃなくて、勇ましい姿の方」
忍「なんや岳人、お前まだ寝ボケてるんか」
向「ちょ、ちょっと間違っただけだろ！」
顔を赤くして弁解する向日さん。あ、かわいい。すごくかわいい。
気が付けば無意識のうちに連写していた。
そしてそれを咎められて変態扱いされる私。
可愛いは正義という言葉を知らないのだろうか。
そうして30分ほど雑談を交わしていると、不意に遠くの、本当に遠くの方から、聞きたくもない声で名前を呼ばれた気がした。
条件反射でさっと長身の中に隠れる。
白「A、どないした……」
「A―――――!!」
白石さんが私に向かって発した言葉にかぶせ、絶叫に近い声で名前を呼ばれた。
寮の扉が乱暴に開く音がする。
その瞬間、その場の空気が「ああ……」という謎の納得に包まれた。
「Aっ!! 会いたかったよ久しぶり!!」
迷わず私のもとへ駆けてくる由良。なんだこいつ怖い。
貴「半径3メートル以内に近づいたら速攻帰る」
そう告げると、由良の体がピタリと止まる。
殴るとかシバくとか言う言葉より、こういう方が利くのだ。
妹としては虚しい気もするが。
貴「とりあえず言われたもんは持ってきてやったからな」
由「うわ、意外と量多い。ありがとうA!! 大変だったでしょ!? ありがとね愛してる」
貴「あ、ちょっと吐き気が……おうぇっ」
丸「きったねえな！」
口の中に指を突っ込んだが、丸井さんに頭をはたかれたので断念。
まあこれはちょっとやりすぎな気もした。
由良が来たことで、一層騒がしくなってしまい、会話の終わりがない。
私は今日中に、帰れるだろうか。
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葉奈(プロフ) - そうですww作者がにこにー推しですww (2015年5月17日 19時) (
レス) id: b46f08eacb (このIDを非表示/違反報告)
ユール - えーと…にこにー？ (2015年5月15日 18時) (レス) id: 63bdae9473 (このIDを非表示/違反報告)
葉奈(プロフ) - ありがとうございます！がんばって更新しますのでよろしくお願いします！！ (2014年11月30日 18時) (レス) id: 884e662617 (このIDを非表示/違反報告)
ｙｕｎｙｕｎ - 合格、おめでとうございます。本当に良かったですね。更新、楽しみにしてますね。 (2014年11月30日 15時) (レス) id: 329a32a11c (このIDを非表示/違反報告)
葉奈(プロフ) - 雪代さん» ありがとうございます！！！ 頑張りますのでよろしくお願いします！ (2014年11月10日 22時) (レス) id: 884e662617 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：葉奈 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/hana1/
作成日時：2013年10月27日 21時
