天体観測【宇髄天元】

解説 ページ23

皆様こんにちは。作者の澪凪です。
『天体観測』これにて完結となります。
最高4位までいただけて、感謝しかありません。


初めての天元様で難しかったのですが、いかがでしたか？
少しだけ解説をさせてくださいね。


このお話は天元様が忍だったころのお話。
彼の運命を変える人物と出会うことになります。
それが、月夜見Aでした。

天元とAは違う里の者同士でしたが、忍の世を生きづらい場所だと感じていて、お互いにとって唯一の理解者でした。

しかし他里の者は、忍の世界では敵も同然。
お互いが会い、仲良くなることは大きすぎる危険でした。

それでも二人は、お互いを必要としていた。
だから、その危険を犯してまで毎晩毎晩、約束を交わしているわけでもないのに自然と、"いつもの場所"に行くようになっていたんです。

しかし、天元の誕生日を最後に、Aは姿を消しました。

天元の耳に入ったのは、あまりに残酷な事実。

Aが、処刑されたという話でした。

二人が毎晩のように会っていることを感付いた花隠れの里のものが、裏切り者だと彼女を処刑＿＿＿暗殺対象にしたのです。

お互いが生きるために必要としていた。
たったそれだけなのに。
内通者でも何でもない。
ただの友達＿＿それだけだったのに。

そして天元は抜け忍になることを決めるのです。
それは果たして、彼女を処刑した忍が許せなかったのか、はたまた彼女が願っていたことだからなのか＿＿＿＿＿


そしてこの二人の出会いは、Aにとっても、天元にとっても、一番の影響を与えた人物で出会いでした。



お互いの内に恋心が芽生えていた。
そしてAは自分が処刑されることを分かっていた。
天元には何も言わなかったけれど、もう明日はないのだと薄々気付いていました。


だから、言葉で伝えれば何かぼろを出してしまいそうだから、贈り物をした。
花隠れらしく、花言葉に想いを隠して＿＿





天元に大きな影響を与えた人がいるのではないかという想像からできた物語ですが、想定より随分と切ない話になってしまった気がしますが、個人的には満足しています。
余談ですが、この作品はある歌をもとにしていたりします。
もし分かった方がいればぜひ教えてくださいね。
それではまた、別の作品でも会えますように。



⋅

永れ星→←設定

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す