ぬくもり2

心5 ページ41

翔太side


涼「ほんとにわかってんの？


子供たちの命にかかわることなんだよ？」


．


出勤早々、ステーションの奥の休憩室でお説教が繰り広げられてた。


こういうことはなくはないとは言っても、かなりまれなんだよ。


しかも、説教してんのが涼太っていう・・・


翔「何があったの？」


休憩室をちらちら見ながらも、険しい顔で作業中の蓮に聞いてみる。


蓮「ほら、涼太くんが言ってたナースいるじゃん？」


翔「あっ、Aの？」


蓮「そう。


やらかしたらしいよ、今日の昼。」


翔「はぁ！！？やらかしたってなに？


Aは？」


蓮「涼太くんの発見が早かったから大事には至らなかったけど。


発作起こしてて、ナースコール握ってたんだって。」




うわっ、マジかよ。


そりゃ涼太があんな怒るのもわかるわ。


俺もその話聞いて休憩室に飛び込みそうになってんのを必死に抑える。




翔「それで、今Aは？」


蓮「照くんが見てる。


1人になるのをかなり怖がっててさ。」




そりゃそうなるよな。


ってか、照を押しのけて涼太の怒りが爆発したってすごくない？


あいつ、普段めっちゃ優しいからさ、余計怖いだろうな。


説教で済むだけなんて、あのナースにとっては軽すぎる。


Aの心の傷考えたら、小児科出てってもらいたいくらいだけど。


なんて、本当にそんなことになる事件が起きるなんて、その時の俺は知る由もなかった。

心6→←心4

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す