ぬくもり2

心2 ページ38

翔太side


夜驚が始まった。


毎日毎日叫ぶように泣くAを見てるのはしんどかったけど、


俺なんかよりもっともっとAは辛いんだって思ったら早く何とかしてやりたい。




翔「どうしようもないの？」


京「うーん…」




Aの様子を見に来てくれた大我とステーションで話し合う。


京「今すぐどうこうできることじゃないかもねー。


とにかく安心させて甘えさせてあげるのがいいかな。


あとは気分転換とか。」




気分転換か。


京「他には？なんか変わったことない？」


翔「かなり幼くなってるかなとは思うけど。


なんていうか、ずっと抱っこだったり泣き顔が増えたり。


今まではそんなことなかったのに、やっぱりそれも…」


京「対抗しちゃってるって寄りは、Aちゃんの場合はほんとの意味で素を見せられたんじゃないかな。


お母さんに甘えたり自分の意思を伝えたりできなかったでしょ？


だから、脾肉だけどあの海の日がきっかけで、翔太たちを今まで以上に安心できる存在だって思ったんだと思うよ。」


翔「悪くない状況てこと？」


京「うん。子供が徐々に積み重ねていく発達を、Aちゃんは一気に飛ばし過ぎたんだよ。」


翔「それってさ、元に戻るもん？」


京「どうかなぁ。負担がかかってた機関が長いからね。


でも切り替えはあると思うよ？


翔太たちの前ではこういう感じでも、第3社がいると前までのAちゃんに戻ったり。


もちろん負担はかかることだから、様子を見ながらこれまで以上に兄妹だけの時間を増やす感じ。」


翔「そっか。


ありがとな、いろいろ。」


京「全然。(笑)」


いつでも何かあったら言ってね、って自分の病棟に戻ってった大我。




Aの心がしんどくて起こってるって思ってたことだけど、


俺たちへの信頼が強化されたんだな。

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