母からの愛6 ページ32
Aside
どこを通って今この場所にいるのかわからない。
私は宝生から電車に乗って海に来た。
電車なんて見るのもちょっとドキドキするのに乗ったんだって、
あとから考えたらびっくりだけど、その時の私は何も考えることができなかったみたい。
真冬の誰もいない砂浜を歩いて、海岸にしゃがんだ。
ここはソラとお父さんと一緒に来た海。
私は特に、自由な外出が許されてなかったから、
思い出の場所もとても少ない。
その中で海もソラとお父さんの影を求められる場所だった。
．
A「……」
指先でそっと水に触れると、
痛いくらいの冷たさが伝わってきた。
私、何やってるんだろう。
お母様にとうとう顔も見たくないって言われちゃったし、
もういらない存在になっちゃったんだね・・・
仕事の道具としか思われてなかったことなんてわかってたはずなのに、
それを面と向かって言われると今まで保ってきたものが一気に崩れちゃった。
もしかしたらひーくんたちだって、
ほんとは私のこと邪魔だって思ってるんじゃないかって…
ねぇ、ソラ、お父さん。
私も・・・そっちに行っていいですか？
冷たい水に溶け込むように、
私はそっと両手を沈めていった…
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ナナハ(プロフ) - さん» ありがとうございます。☺️ (2022年4月4日 11時) (
レス) id: e700f054fe (このIDを非表示/違反報告)
- 好き！ (2022年4月4日 11時) (レス) id: 1658b9265a (このIDを非表示/違反報告)
- (2022年4月4日 11時) (レス) @page4 id: 1658b9265a (このIDを非表示/違反報告)
ナナハ(プロフ) - 名無しさん» ありがとうございます。直しますね。 (2022年4月3日 13時) (レス) id: e700f054fe (このIDを非表示/違反報告)
名無し - 件さってなってますよ (2022年4月3日 13時) (レス) @page3 id: 1658b9265a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ナナハ
| 作成日時：2022年4月2日 20時
