15.指数法則 ページ15
私は放課後パクチャニョルを追いかけることにした。
あのとき、いつも部活帰りにあのコンビニに寄ると言っていた。きっと近所のはずだ。
尾行なんて気持ち悪がられるかもしれないが、他に方法が思いつかなかった。
案の定、パクチャニョルは私と同じホームから同じ電車に乗り込んだ。
いざ目の前にすると話しかけるのに勇気がいる。
私の視線を感じたのか、彼はこっちを振り返る。
今だ、と思った。
「あの、この前無視してごめんなさい。」
私はお礼の前に謝罪をした。
するとパクチャニョルは気にしないでという風に手を振って見せた。
「全然気にしてないよ！まぁあの時はちょっとショックだったけど笑」
彼のフランクな対応に少し緊張がほぐれた。
「あと、今日、ありがとう」
「うん？なにが？」
彼はただでさえ大きな目を大きく見開いた。
とても背の高い彼が私の視線に合わせようと前傾姿勢になっているのと、とぼけた表情がおかしくて笑ってしまいそうになる。
「優しいんだね。」
「もしかして俺褒められてる？」
パクチャニョルは自分を指差して大袈裟に喜んだ。
「やったね、Aちゃんに褒められちゃった。」
さらっとちゃん付けで呼ばれて一瞬どきっとした。
こういうところが女の人にモテるんだろうな、と思った。
それからパクチャニョルは私を家まで送ってくれた。
その間私たちはいろいろな話をした。
あれがおいしいとか、あの曲がいいとか、ほぼ社交辞令みたいな話題ではあったけど。
一方的に喋り倒すような人かと思っていたけど、意外にも気配りができるみたいで、互いに退屈をしないようにうまく話題を提供しているようだった。
私の中での彼のイメージといえば、アホでお調子者でクラスの中心にいる子、でしかなかったから、新しい発見だった。
口ぶりこそ少しがさつだけど、繊細な人のように思った。
「わざわざありがとう、私の家まで」
「ううん、俺の方こそおしゃべり付き合ってくれてありがとう！」
私はこの短時間でまあまあ彼と仲良くなれた気になった。
言ってもいい気がすると思ってしまった。
ルゥハンの家で聞いた話。
「あのね、私あのとき、無視したとき、本当にあなたと話すのが嫌だったの、あなたが好きで恥ずかしくて無視したわけじゃなくて。」
私はパクチャニョルの顔を見てすぐにこの話をしたことを後悔した。
彼はナチュラルに驚いた顔をしていた。
私のダメなところってこういうところかなと思った。
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月子(プロフ) - はにはにさん» はじめまして、コメントありがとうございます（ ; ; ）そんな風に言っていただけてとても嬉しいですm(_ _)m始めから最後まで読んでくださり、ありがとうございます（ ; ; ） (2017年10月15日 9時) (
レス) id: a6497a8f4f (このIDを非表示/違反報告)
月子(プロフ) - サクラさん» はじめまして、コメントありがとうございますm(_ _)mこんなお話を楽しみにしていただけて嬉しい限りです（ ; ; ） (2017年10月15日 9時) (レス) id: a6497a8f4f (このIDを非表示/違反報告)
はにはに(プロフ) - 初めまして！このお話が出来たばかりの頃から読ませて頂いてたのですが本当にこのお話が大好きでした！更新の通知が来る度にワクワクしてましたし私普段コメントはしないのですが一言言いたくて初めて感想のコメントをさせていただきました。新作も期待してます＾＾ (2017年10月9日 16時) (レス) id: 3c6e49ba34 (このIDを非表示/違反報告)
サクラ(プロフ) - はじめまして、久しぶりに更新が待ち遠しい作品に出会えて嬉しいです！番外編？も期待してます（＾Ｏ＾） (2017年10月9日 0時) (レス) id: 96df8fe841 (このIDを非表示/違反報告)
月子(プロフ) - mareさん» こんばんは〜嬉しい限りです(T . T)こんなゆるゆる〜なお話ももうすぐ完結なので、こうしてコメントをいただくことができて本当に嬉しいです、、、ありがとうございます（ ; ; ） (2017年10月6日 20時) (レス) id: a6497a8f4f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：月子 | 作成日時：2017年7月30日 19時
