11.四色定理 ページ11
ルゥハンは私の家の前で車をとめた。
ここで待ってるから着替えてこい、と言われた私は自分が持っている中で一番大人っぽく見えそうな服に着替え、軽くメイクを済ませて車に乗り込んだ。
「さすがに制服の女子高生連れて歩くわけにはいかないからな。」
そう言って連れてこられたのは小洒落たイタリアンのお店だった。
まるで映画のワンシーンを切り取ったかのようなアールデコ調の店内にはスロージャズが甘く流れ、私の気分を良くした。
ちょっと背伸びしすぎたかな、と先ほどまで思っていたワンピース。
ひょっとしてとてもいい仕事してるんじゃないかと思う。
前菜を口に運ぶルゥハンと目が合う。
「なに。」
アーモンドのように大きな瞳が私を捉える。
こうして真正面からまじまじと見るとこの人とても綺麗な顔をしている。
「なにも。」
私は浮かれていた。
我ながら本当、嫌になっちゃうけど、かっこいい人とすてきな場所にいる自分に酔っていた。
「ところでお前さ、この前ジュンミョンの宿題やってこなかったんだって？」
「キムジュンミョン先生チクったのね。」
「俺が授業の様子を報告するように言ったの。まさか今週の分はやってくんだろうな？」
「やる。」
だって自分から宿題が欲しいと言ったのだ。絶対にやらないと。
とは言え。
私の数学力だ。なかなかキツいものがある。
「先生手伝ってくださいよ。」
「えぇ？俺物理教師なんだけど。」
「数学できないの？」
「なんかムカつくなその言い方。できるよ、余裕だよ。」
そして、ルゥハンはこのあと数学の宿題に付き合ってくれることを約束した。
この人は子供か。非常に単純な精神構造である。
「あと、あんまり出先で俺のこと先生って呼ぶなよ。」
変な目で見られる、とルゥハンは声をひそめて言った。
「えー、私ってそんなに子供っぽく見えますか？」
なーんだ、大人みたいなワンピースを着ても側から見たら変化なしだったのか。
ルゥハンはむくれた私の頬を片手で摘んだ。
「話すと思いっきり子供なんだってば。ほらその態度とか。黙ってれば普通のカップルに見えるよ。」
自分の頬が赫らむのがわかった。
照れ隠しにぎろりとルゥハンを睨みつける。
「どうだ？こんなイケメンとデートする気分は？」
「それが教師の台詞？」
私はその手首を掴んで勢い良く振り落とした。
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月子(プロフ) - はにはにさん» はじめまして、コメントありがとうございます（ ; ; ）そんな風に言っていただけてとても嬉しいですm(_ _)m始めから最後まで読んでくださり、ありがとうございます（ ; ; ） (2017年10月15日 9時) (
レス) id: a6497a8f4f (このIDを非表示/違反報告)
月子(プロフ) - サクラさん» はじめまして、コメントありがとうございますm(_ _)mこんなお話を楽しみにしていただけて嬉しい限りです（ ; ; ） (2017年10月15日 9時) (レス) id: a6497a8f4f (このIDを非表示/違反報告)
はにはに(プロフ) - 初めまして！このお話が出来たばかりの頃から読ませて頂いてたのですが本当にこのお話が大好きでした！更新の通知が来る度にワクワクしてましたし私普段コメントはしないのですが一言言いたくて初めて感想のコメントをさせていただきました。新作も期待してます＾＾ (2017年10月9日 16時) (レス) id: 3c6e49ba34 (このIDを非表示/違反報告)
サクラ(プロフ) - はじめまして、久しぶりに更新が待ち遠しい作品に出会えて嬉しいです！番外編？も期待してます（＾Ｏ＾） (2017年10月9日 0時) (レス) id: 96df8fe841 (このIDを非表示/違反報告)
月子(プロフ) - mareさん» こんばんは〜嬉しい限りです(T . T)こんなゆるゆる〜なお話ももうすぐ完結なので、こうしてコメントをいただくことができて本当に嬉しいです、、、ありがとうございます（ ; ; ） (2017年10月6日 20時) (レス) id: a6497a8f4f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：月子 | 作成日時：2017年7月30日 19時
