終わるな、夏よ終わるな【em】 (ページ2)

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エピローグページ2

A side

　夏。今年は特に暑いそうで、駅前では服をパタパタしている人が目立つ。公園では、噴水で水浴びをしている人、木陰で休んでいる人。皆が各々の方法で暑さを訴えていた。勿論、隣にいる幼馴染も例外ではなかった。二人並んで大きなビルの影になっているブランコに乗り、頬を熱で赤く染めながらゆらゆら動かしている。

em「やはり都会というのは暑いですねぇ。」

　『もー！暑いー！』

em「そうだAさん、一緒にアイス食べませんか？少しはこの暑さも和らぐかと。」

　『いいねエミさん！あそこのコンビニだと売ってるかなぁ？』

　こんな暑いんだ。もしかしたら近くのコンビニではアイスが売り切れているかもしれない。いったところであるかなぁ？

em「Aさん！売り切れちゃう前に早く買いに行きましょう！」

　ストン、とジャンプしてブランコから飛び降りた。大きく風が吹く。最初は涼しかったが、すぐに蒸し暑さに変わった。

em「コンビニの中は涼しいでしょうし、早く行きましょう！」

　繋がれた手から伝わる熱は、自分の持っていた熱量よりも高かった。