貴方を護りたいから隣にいる/ht ページ25
htが人外
四月半ば、桜舞う神社の縁側でのんびりとお茶を飲む巫女服の少女がいた。彼女の名前はA。まだうら若き乙女だが、この神社で巫女を務めている。
先祖代々巫女や神主の一族であるAは、人ならざるモノをはっきりと視ることができる程強い霊力の持ち主だ。それ故に何度もピンチに陥ったが、その度に彼女を助けてくれる存在がいた。
「こんにちわ、A。うわ、また悪霊が取り憑いてる………いま払うね」
『ご機嫌よう、ひとらん様。どうりで肩が重かったわけです……』
Aの前に現れた白い軍帽と軍服、赤いバツが書かれたマスク……そして日本刀を持った美青年が目の前に突然現れた。
名前をひとらんらんといい、人間ではなく鬼神と呼ばれる存在。Aの住む神社で祀っている神様でもある。
普段は自然や動物を愛する穏やかな性格なのだが……戦だとか悪霊祓い、己の怒りに触れた時に鬼神らしく荒々しい気性を覗かせる。
「まったく………肩が重いと思ったら、ロボロの所に行ってお祓いしてもらうこと、いい？」
『ロボロさん、私が来る度に緊張してらっしゃるから遠慮してたんですけど……。分かりました！』
ロボロというのは隣町にある神社に住む神主さん。Aと同じく視える体質らしいが、彼が視る事ができるのは神様だけらしい。
どうやら女性経験がなく、背は小さいがお祓いの技術は1級な彼の元には医療を司る神様がよく遊びに来るのだとか。(そして男色家らしく、よく追いかけ回されている)
「あれは……慣れてもらうしかないから、仕方ないね。そういえば、最近何か変なことは起きてない？」
『変なこと……。そうですねぇ、悪霊や悪い妖怪に追いかけられる回数が増えたくらいでしょうか』
「やっぱり、Aに引き寄せられるのかな？そうだな………これ、あげる」
『刀を模した……キーホルダー？カッコイイですね！』
「俺の力を込めてあるから、多少はマシになると思うよ。俺がいない時は、それを俺だと思って欲しいな」
『はい、ありがとうございます……！』
「いえいえ！友人というか、妹みたいなもんだから……護りたいんだ」
『護られすぎないようにお祓いや御札作り、悪霊退治頑張ります………！』
縁側で嬉しそうに笑い合う鬼神と巫女。お互いの決意を祝福するかのように、桜の花弁がヒラヒラと舞い降りた。
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しぃりん(プロフ) - イカの化身さん» ありがとうございますー！誤字、直しておきますね………((( (2021年10月25日 11時) (
レス) id: 40e91cb810 (このIDを非表示/違反報告)
イカの化身(プロフ) - あ、あと私ごとなのですが、誤字？らしきものを見つけまして…お時間あればお直しお願いしたいです…！両親や先生から期待される優等生、それが私だらしい。の所です！！！更新、体調崩さず頑張って下さい。 (2021年10月25日 1時) (レス) id: a0117cd36a (このIDを非表示/違反報告)
イカの化身(プロフ) - はじめまして！しぃりんさんのd!この短編集めっちゃ好きです！！！！もうとくにメンバーの口調とかすごい掴んでて'''！！！もう""好きです"" (2021年10月25日 1時) (レス) @page1 id: a0117cd36a (このIDを非表示/違反報告)
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