ドッペルゲンガー (ページ38)

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あ

テヒョンが戸を閉めた瞬間に、静まり返る部屋。

黙々と食べ続けるジミンと私。

…めっちゃ気まずいんだけど。この空気。

お互いふつうに話したりしてたけど、それはテヒョンが間に入ってくれてたから。

二人きりになると、まだどうしても気まずくて。

なんか、話題ないっけ。

こうやって必死に考えてる時に限って思いつかないんだよね。

もー、テヒョン早く戻ってきて。

一生懸命思考をめぐらしてると、ジミンが沈黙を破って先に口を開いた。

あ

JM｢…俺、嬉しくてさ。｣

｢…ん？なにが？｣

あ

唐突な発言に少しだけびっくりしてジミンの方を向く。

私のことは見ずに、俯いているジミン。

お皿の中の具材を見つめてたジミンが、ゆっくり箸を置いた。

なんとも言えない顔で微笑むジミンに、私もなんとなく箸を置いた。

なんだろう、この改まった空気。

少し間が空いた後、ゆっくり話し出す。

あ

JM｢俺、もしかしたらたまにちょっと素っ気ないところ、あるかもしれない。

ごめんね、その。

ずっと話してなかったから、接し方わかんない時あって…。

けどね、

本当は、Aとこうやって前みたいに話せるの嬉しいんだ。

Aはもう俺のこと、嫌いだと思ってたから。｣

あ

顔を上げて、へへって私の目を見て笑うジミンに、

なんだかなにも言えなくなって目をそらす。

嫌い、だと、思ってた。

うん、私もそう思ってたんだけど、さ。

あ

JM｢…俺が一番怖いことは、Aに嫌われることなのかもね｣

あ

苦しそうに笑うジミンに、どうしようもなく喉の奥からなにかが込み上げてくる。

聞こうか、聞くまいか。

聞いていいのだろうか。

口を半分開けてはまた閉じて。

それを何度か繰り返す。

ジミン、なんで辛そうにそんなこと言うのか。

その理由、聞いてもいい？

何も言わない私の様子を伺うように見てくるジミンに、意を決して口を開く。

｢…ねぇ、ジミン＿＿｣

あ