ep.1 ページ2
「...よしよし、荷物はこれでおっけーっ、と。」
着慣れない制服に身を纏い、高校指定のスクバを
ひょいっと持ち上げる。
「.....。行ってきます。」
勿論、この言葉に返してくれる人は誰も居ない。
なんせ、私は先週から一人暮らしを始めたのだから。
高校生なのに？と思う人もいるかもしれない。
私の親は【 異常 】だから仕方がない。
昔から私に対して無関心なくせして
全て勝手に決めてしまう。
故にこの転校も急に決まったもので、
「あんたの世話くらいあんたでしなさいよ。」
等とまぁ未成年に対してありえない言葉を投げつけ、
今に至る。
私自身も実際親に対して何も思っていなかったし、
『 蛙の子は蛙 』
こんな言葉がふさわしいのは私達くらいだろう。
そんな事をぼーっと考えながら
見慣れない通学路を1人で歩く。
「駅は確かあっちだったはずだから...。」
右方向に進んでいけば
駅が出てくると信じて疑わなかったのだが...。
「...ん？？？」
あれ、おかしいな。
駅がない。
てかここどこだ？！
やばいやばいやばい、
電車まであと10分しかないんだけど？！
急いでナビを起動させるも方向音痴故に
こんな小さい画面じゃ何もわかりやしない。
無い方がマシまである。
「...詰んだ。」
先程ぼーっとしながら歩いていたせいで
来た道を引き返そうとすればするほど
意味不明な道に行く。
「転校初日に遅刻するヤツが居てたまるかよ...はぁ。」
私は諦めてナビを閉じて
高校に電話をかける他無かった。
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グラッドくん - 最高でした！なぜか途中で涙が出てきてしまいましたぁ(T ^ T)とても面白かったです！ (2022年12月7日 22時) (
レス) @page42 id: daba3dbefa (このIDを非表示/違反報告)
M - 最高すぎて吐きそうです。ありがとうございます！ (2022年6月23日 4時) (レス) @page47 id: 0bd2a9d625 (このIDを非表示/違反報告)
furimayu - たまたま見つけて読ませていただきました！めちゃめちゃおもしろかったです(^^)！！ (2022年5月31日 22時) (レス) @page47 id: bf6650e562 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：十和-ﾄﾜ- | 作者ホームページ：https://lit.link/towal2#
作成日時：2022年3月11日 21時
