[文スト]兄、姉達は妹が大好きなようです[短編集]

国木田独歩:頼もしい ページ5

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｢おい、起きろA！23秒遅いぞ｣

｢兄ちゃ…細かい…｣


蹲るAの蒲団を剥ぎ取り、カーテンを開ける


｢今日…学校祝日休みなんですけど｣

｢だがお前が昼まで寝るとは俺の予定には無い｣

｢兄ちゃん今日仕事でしょ？｣


朝飯は作ってある、と言い家を出る


19秒の遅刻だ



ーーー

Aside


兄ちゃん、少し急いで家出たけど…


お弁当、置いてある


これは珍しい、兄ちゃんが忘れ物するなんて


兄ちゃんの作った朝御飯を食べて支度をする


探偵社までお弁当を届けるのだ！


兄ちゃんと同じ金髪の長い髪を軽く梳かし、少し大人っぽい服を選ぶ


さぁ、出発



平日の街は案外と賑やかで人も多い

高校三年生の私にとっては少し気晴らしになる



あ、ここだ武装探偵社



武装探偵社と看板のぶら下がる扉をノックして開ければ包帯を身体に巻いたお兄さんがいた

兄ちゃんと同い年くらいかな？


｢美しい！！どうか私と心中していただけないだろうか！｣



｢あ、太宰さんですか？｣


｢私の事を知っているのかい！？これは運命だ！是非心中をっ…｣



まぁ、何ということでしょう。

今まで私の手を握っていた太宰さんが壁にめり込んでいます。


｢あ、兄ちゃん｣



｢｢兄ちゃん！？｣｣



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