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黄side
高「お、まえ.....」
車に乗り込んできた北斗の様子に、言葉を飲み込んだ。
蒼白い顔に、毛布にくるまってカタカタと震えていた。
北「おはよ.....けほっ」
高「おはようじゃなくて、どうしたんだよっ」
北「風邪ひいた。...熱は高くないから」
そう言って、毛布に全身を包んで顔も見せてくれなくなった。
思わず溜息をついてしまう。
どうしてこうも、意地っ張りなんだよ笑
隠しきれていないのにさ、大丈夫そうに装って。
どうしたものか....
連絡をいれ..
北「ほんとにやばかったら言うから...そ、の..皆には...」
しょうがない笑
北斗の少し癖のある黒髪を梳いてやって、了解の意思を伝えてやった。
車から降りた時には、毛布を外しいつも通りの格好で楽屋に向かって行く北斗。
やっぱり、他の奴らには言うつもりは無いみたいだ。
俺はこの後、1度ここを離れなくてはいけないんだけどな。
高「北斗っ!!....何かあったら、頼れ。..な?」
片手をあげて、歩いていった。
今更ながら、みんなに連絡しとけばよかったかな...と後悔した。
「高地っ、早く遅れちゃうよ」
マネージャーに急かされて、そんな余裕はなくて。
不安を抱えたまま、車に乗り込んだ。
•*¨*•.¸¸☆*・゚•*¨*•.¸¸☆*・゚
黒side
撮影順は幸運なのかどうか....
1番最後で帰ってきたら、みんなケータリングを食べていた。
慎「あ!!北斗が好きなとろろあるよぉ」
美味しそうにごはんをもぐもぐしている慎太郎が、声をかけてくれた。
樹「そうだぜ、お前忙しいんだしちゃんと飯食えよ」
だなんて、お皿半分にしか乗ってないおかずを食べる樹。
お前の方が、しっかり食えよって言いたくなるよ。
皆が迎え入れてくれてるのが凄く嬉しい。
食べることも好きだし、俺。
でも.....
今日は。
今日だけは、そうではなかった。
集中が切れたからか、目の前はクラクラするしケータリングの匂いでまた胃がムカムカし始めていた。
できることなら、この部屋を出てどこかで休みたかったけど....
隠すと決めた以上、いつも通り振る舞うのが当たり前だ。
ジェシーがご飯も準備してくれて、自分の隣に席を用意している。
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みかん(プロフ) - 嶺音 蒼空Inn?cenceさん» コメントありがとうございます。私のペースとなりますが、お待ちいただけると嬉しいです!ぜひ、今後もよろしくお願いします。 (2020年9月26日 19時) (レス) id: 89ba736677 (このIDを非表示/違反報告)
嶺音 蒼空Inn?cence(プロフ) - いつも楽しく読んでます!私は病気系の物が好きで探し回っていたところをこのお話に辿り着きました!これからも面白いお話が出るのを楽しみにしてます!がんばってください! (2020年9月26日 12時) (レス) id: 316022cad2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:みかん | 作成日時:2020年9月25日 22時