汝、神の愛を享受するか 4 (ページ15)

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｢素人のくせに二刀流なんて10年早いわよ｣

ゾロは悔しそうな顔でクイナを見上げている。

｢何よ。なんならもう一本勝負してみる？｣

｢くそ！負けは負けだ！｣

｢では…｣

｢ああ！ここに入門してやる。文句あるか｣

｢ありません｣

｢俺は！いっぱいいっぱい…いーっぱい練習してお前に必ず勝ってやるからな。覚えとけよ｣

｢そんな日は来ないわ｣

『あのお…』

いい感じにクイナがゾロにセリフを決めたところで声をかける。

｢何でしょうか｣

『コウシロウさん。よければクイナちゃんとこの少年の時間を少し頂けないでしょうか』

｢？？そもそもどうしてあなたがこの道場に…見学とはいえ、あなたはすでに…｣

『私わりと成り行きとか大事にしてるんです。
このミニマリモ少年はともかく、クイナちゃんには女の子同士の方がわかる話も多いかと？』

｢……わかりました。ですが、あなたは海賊。もしもの事があったら私はあなたを…｣

『ええわかってます』

｢おとうさま？この人は一体…｣

｢クイナ。世界は広い。強さにも色んな世界がある。1度聞いてきなさい｣

｢｢？？？｣｣

『さてと、ゾ…ではなく、ミニマリモ少年とクイナちゃん。私についてきて』

私は2人を連れて少し広い草原に出た。
その草原は少し創さんのいるあの世界に似ていた。

月は大きく丸く雲ひとつない明るい夜。

『女性剣士には大きな壁がある。そう聞いたことはない？クイナちゃん』

｢っ！？？……それは世界共通なの！？｣

ゾロはポカンと頭に？を浮かべている。

『どうかな。別に常識だろとかそんなことはないと思う。
でもね、どう鍛えても結局力で女が男に勝てるわけないって、それは薄々気づいてたんじゃない？』

悔しそうに顔をしかめている。