何となく ページ16
ジンサイド
今日は簡単な任務をこなした後、ウォッカに車を回させ、乗り込み行こうとしていた。
だが、その前にコツコツと人の足音が聞こえてきたから何となく路地裏にいたまま様子を見ていると、俺の目の前を女が1人通り過ぎた。
見た目的には高校生くらいの女だったが、妙に色っぽく、その顔から何となく目を離せないでいた。
そして気がついたら俺の足は女を追い、女の腕を掴んでいた。
すると、女は不思議そうに後ろを向く。
だからその顔を真正面から間近で見る事になったんだが、まだ子供にしてはやはり色っぽ過ぎる。
そしてその顔を見ていると、胸が何故か痛んだ気がした。
ジン《一体なんだこれは…》
そう思いながら、俺らしくもない行動をした事を思い返していると、女が用がないなら離して欲しいと言ってきた。
だが何となく離したくないと感じた俺は黙って動かないままでいると、女が此処で話せない内容ならば家で話さないかと聞いてきた。
何となくたまにはいいかと感じた俺は、黙って頷き女の腕を離した。
すると前を向いて歩き出した女を少しだけ見て、ウォッカに待ってろとメールを送ってそのまま着いていった。
少しするとたどり着いたのはごく一般的な家で、「白石」というプレートがあった。間違いなくこの女の苗字だろう。
中も普通の大人しい女の家といった感じの内装になっていた。
気になると言えば、和室にあるこの女に似たガキの写真がある仏壇くらいだ。
そう考えていたら、女がソファーに誘導してきたから大人しく座っていると、数分もたたないうちに女はそれぞれの目の前にお茶を置く。
そして座りながら、用事は何だったのかと聞いてきたが、用事なんてものはない。ただ何となくだった。
だから気になった事を聞こうと、チラッと鏡に映る仏壇を見たら、女が俺の視線を追って『あぁ。』と言ってから俺に向き直ってくる。
それからあの写真はこの女の姉であり、女がまだ5歳の時に死に、小6になるまで姉の姿を探していたらしい。
その時に丁度交通事故を目撃し、そこにいた女が姉の雰囲気によく似ていたからつい姉と呼んでしまったと話し始めた。
俺はその女の特徴と、高校生くらいの女が小6の時に起きた事故だからと逆算して考えたら、宮野明美があのライって男と交通事故を起こした時期に瓜二つだった。
念の為事故の相手の容姿を確かめたら、やはり当たりらしい。まさか宮野明美がシェリーによく話していた子供がコイツだったとはな。
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てきとう(プロフ) - 闇姫さん» 様。貴重なご意見ありがとうございます!!更にはこの作品を褒めても下さり、感謝に耐えません!!これからも良かったらご愛読のほどよろしくお願いいたします!! (2021年4月3日 16時) (レス) id: 94e10f3f95 (このIDを非表示/違反報告)
闇姫 - 面白い (2021年3月25日 21時) (レス) id: 6ca4bff9b3 (このIDを非表示/違反報告)
てきとう(プロフ) - はなさん» 様。貴重なコメントをありがとうございます!更にこの作品を褒めてくださりありがとうございます!はい!是非更新遅くて申し訳ないですが、これからも読んで頂けたら幸いです! (2021年3月25日 10時) (レス) id: 94e10f3f95 (このIDを非表示/違反報告)
はな(プロフ) - 面白いです、これからも読まさせて頂きます! (2021年3月19日 12時) (レス) id: 51962e7e8e (このIDを非表示/違反報告)
てきとう(プロフ) - ユウさん» 様。初めまして!貴重なコメントありがとうございます!更にはこの作品を好きと言ってくださっただけでなく、何度もお読み頂いたり、応援して下さったりと、感謝に耐えません。これからもその言葉を励みに地道に更新していきますね!! (2021年3月16日 20時) (レス) id: 94e10f3f95 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:てきとう | 作成日時:2021年1月7日 17時