【テニプリ】人生ヤマなし、谷ばかり。【立海】

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「失礼しまーす」

「やぁ、毎度すまないね」

くだものゼリーをいくつか買ってやってきたのは幸村……いや、精市の病室

身分がばれてから約一週間、しっかり三日に一回ここに遊びに来ている。

「その後みんなとの仲はどうだい？」

「ん〜悪くはないかな、まだあんまり喋ったことない子もいるけど」

「それはよかった。」

部であった面白い話やびっくり話を持ち帰ってここで披露するのがここでの私の仕事らしい。

今日は何を話そうかなと考えていたけど、その前に気になることが一つ。

「そういえば精市はさ、私のこと見覚えとかある？」

「見覚え……？

いや、ないな。この病室であったのが俺にとっての初対面だったかな」

ないか…

ということはこの間聞いてきた柳が本当に勘違いしている可能性大だな、人違いってことにしておこう

「どうして？」

「いやさ、聞いてよ！この間柳が言ってきたんだよな、『俺と会ったことはないか？』って」

「アハハ、それでAはどうしたんだい？」

「人違いですって言って終わったけど怖すぎたわ」

柳の記憶力が人外並じゃなくて助かった。

あそこで確信持たれてたら完全に詰みだったな

「あの青学でお手伝いさんやってたのなら本当に会ったことあったのかもね、」

「まぁねー…きみらはこの二年でだいぶ成長したかもしれないけど私はあのころから全く変わってないからなあ…

覚えててもおかしくはないよなァ……」

「さすがはうちの参謀だな」

ほんと勘弁してくれ…

乾みたいなのはこの世に二人もいらんよマジで…

「他にはなにかなかったの？」

「あ〜そういえばこの前買い出し中に赤也くんと他学の男の子に遭遇したよ」

こう見てみるとハプニング多いな

精市にどれだけ話しても話し足りないくらいネタがある

そしてまたこれから丸井の家へ行って新しいネタが生まれるというのか……

賑やかな人生だな、うん。悪くない。

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