及川に浮気されたから私も浮気する。

浮気14 ページ15

及川「はーい、じゃあバス乗ってー。」

パン、と及川が手を叩く。
今は 4時15分。
とてつもなく眠い。そう思っているのは私だけじゃなく皆そうらしい。
皆がうつらうつらとしてる中

及川「じゃっ、美奈ちゃん隣座ろ？」

西野「うんっ！いいよぉ！」

そしてちゃっかり恋人繋ぎ。
朝からバカップル炸裂。
馬鹿がバレるから合宿中はやめて欲しい。

花巻「おい、隣座ろーぜ。」

『マネは基本荷物と隣なんですー。』

花巻「別にどうせ空くスペース一緒なんだしいいだろ。」

『まぁそれもそっか。』

ウチは結構バレー部強いしバスも割と大きめ。こういう所はしっかりしてるよなぁ。

花巻「窓際と通路どっちがいい？」

『ん、じゃあ通路側で。』

花巻「はいよ。」

こういう所聞いてくれるのか。花巻クンやさすぃ。Aちゃん惚れちゃう。

花巻「あ、そーいやお前この合宿に知ってる人いるの？」

『いないけどなんで？』

花巻「夢主あるあるだかr」

『やめんか。』

メタネタ突っ込むなやコラ。
だめだ、花巻は疲れてるのよ。不用意に突っ込まないようにしよう。

松川「おっ、まぁた隣か。おアツいねぇお二人さん。」

『松川…と岩泉。』

ヌッと黒い影が覆う。

岩泉「及川は？お前ん所の彼氏だろ。」

『及川は美奈ちゃんの隣だよ。何でも教える事が山ほどあるらしいよ。』

岩泉「…そうか、なら仕方ねぇな。」

岩泉と松川は私達の前の席にドスッと座った。

…バレてないよね？

あの間、口調。おかしい所は何一つないと思うけど。
どんどん歯車が狂っていく気がする。
岩泉はウチのエース様であり、及川の幼なじみ。
岩泉の一声で全てが傾く事も大いにありうる。

『…。』

花巻「暗い顔すんなよ。もしアイツらが気付いたとしても、こっち側に持ってくれば良いだけだろ？」

『！…そうだね。』

そうだ、貴大の言う通り。
私は絶対に及川を潰す。その為にはどんなリスクを負っても手段は選ばない。

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