55話 ページ5
向井「あ、もしもし。広報の向井です。あの、記者会見なんですが、今週の金曜日になりましたので、よろしくお願いします。」
貴方「承知しました。ありがとうございます。では、失礼いたします。社長、記者会見が今週の金曜日に決まったそうです。」
二宮「ん。了解。じゃあ、明日から空いてる時間に打合せしよう。」
貴方「はい。よろしくお願いします。」
ー金曜日ー
あれから、毎日のように社長の鬼レッスンがあって、あっという間に金曜日になった。
二宮「お、いいじゃん。さすが健。スーツも靴も完璧。よし、行くか。」
貴方「は、はい。」
二宮「涼宮、あんだけ訓練したんだから、大丈夫。今日は自信をもってやれよ。」
貴方「はい。」
＠記者会見
二宮「本日は記者会見にお集まりいただきありがとうございます。皆様ご存じの通り、来週の月曜日にWith Friendsというアプリをリリースさせていただくことになりました。それに先立ちまして、重大発表をさせていただきます。まず、With Friendsを作ったプログラマーをご紹介いたします。わが社の社員の涼宮です。」
貴方「涼宮Aです。本日はよろしくお願いいたします。」
二宮「皆さんは3年まえのSuzuka失踪事件を覚えていらっしゃいますでしょうか？涼宮は実はそのSuzukaなんです。」
ざわざわしてる。そりゃそうだよね。mineのプログラマーがStormにいたなんてびっくりだもん。
貴方「私の方からSuzuka失踪事件について説明させていただきます。皆さんご存じの通りmine社は詐欺アプリに関与していました。入社して仕事が軌道に乗ったころ、私も詐欺アプリのプログラミングを上司から指示されました。私は拒否しましたが、認めてもらえず、退職届を出して退社したところ、失踪したという嘘の情報を世間に流されてしまいました。これがSuzuka失踪事件の全貌です。」
二宮「はい。それで、涼宮はわが社の秘書課に中途採用で入りました。私の専属の秘書になったときに、涼宮がSuzukaだったことが判明し、涼宮が秘書の仕事の傍らアプリ開発をするようになりました。With Friendsは涼宮のStormでのデビュー作になります。それでは、質問を受けつけます。質問のある方は挙手をお願いいたします。」
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作者名：りりか | 作成日時：2020年7月16日 16時
