34話 ページ34
二宮「glitterが出たとき、俺にはこんな発想なかったから。すごいと思ったのをよく覚えてる。こういう人を笑顔にするアプリを作りたいって。会社は大きくしたい。でも、適当なきれいじゃないものを作りたくないって。あの頃はfmに迷惑かけたな。」
貴方「私、fmの関係性好きなんです。お互いが調和してるというか。」
二宮「まあ、一緒にいる時間が長いからな。」
運転手「つきました。」
あ、もう着いたんだ。
二宮「つけといて。」
運転手「二宮様ですね。かしこまりました。」
え？社長、まさかのつけ？
貴方「社長、半分払います。」
二宮「いいよ。あ、そうだ。明日、家から直で検察庁行くから朝8時にエントランスに待合せな。」
貴方「はい。かしこまりました。」
二宮「じゃあ、おつかれ。」
貴方「はい。おやすみなさい。」
ー次の日ー
エントランスってことはここでいいんだよね。
二宮「おはよ。」
貴方「おはようございます。」
二宮「じゃあ、行くか。」
あれ？
貴方「社長っていつも車じゃないんですね。」
二宮「出勤のときは基本徒歩だよ。人件費もったいないし、俺が社長だっていう理由だけで、fmと扱いかえるのはおかしいでしょ。」
なるほど。
しっかりしてるな。
＠検察庁
二宮「高橋さんにアポをとった二宮です。」
受付「二宮様ですね。こちらへご案内します。」
二宮「データは持ってきてるよね？」
貴方「はい。もちろんです。」
＠応接室
高橋「あ、ニノ。久しぶり。」
二宮「急にごめん。ちょっと、相談にのってほしいことがあってさ。」
高橋「あ、下がっていいよ。紅茶は用意したから持ってこなくていいよ。」
受付「かしこまりました。」
この人が知り合いの検事さん？
なんか雑誌か何かでこの人の記事を読んだことあるような気がする。
高橋「それで、相談って？」
二宮「涼宮、説明して。」
貴方「はい。mine社が詐欺を目的としたアプリを組織的に行っているという証拠がありまして、それを告発したいんです。」
高橋「mine社？え、えっと、証拠はあるんですか？」
貴方「はい。上層部からプログラマーへの指示書。発注先との不透明のお金の流れに関するデータがあります。」
証拠になるといいんだけど。
高橋「すごい。これ、どうやって？」
二宮「涼宮は元社員なんだよ。mine社の天才プログラマーSuzukaって知ってるでしょ？」
高橋「え？涼宮さんのことなの？」
貴方「はい。」
Suzukaって意外と有名だったんだな。
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作者名：りりか | 作成日時：2020年6月16日 14時
